2018年1月〜3月に発表されたM&A案件より抜粋してご紹介します。

公開日業種概要
1月18日 卸売・小売 三井物産<8031>は、アパレル企業のビギHDの全株式を、系列投資ファンドのMSD企業投資と共同で取得する。出資比率は三井物産が33.4%、MSDファンド66.6%。ビギHDは「yoshie inaba」「Men’s Bigi」「MELROSE」「Papas」などの著名ブランドを多数抱える。国内市場が成熟化する中、三井物産が強みとするブランドマーケティングや世界的なネットワークを活用し、新ブランドの導入、eコマース、海外展開など成長戦略を加速する。株式取得価額は非公表。
1月23日 生活関連サービス娯楽 ゲーム施設運営のKeyHolder<4712>は100%子会社であるアドアーズ(売上高121億円、営業利益2億7400万円、純資産90億円)の全株式を、アミューズメント施設や飲食店を運営するワイドレジャーに譲渡する。ワイドレジャーは九州を地盤に「楽市楽座」「楽市街道」など全61店舗を運営しているが、今後、広域展開の足掛かりとして首都圏での店舗網の早期構築などを目指す。株式譲渡額は45億円。
1月29日 金融・保険 楽天<4755>は、野村HDの連結子会社である朝日火災海上保険を買収するため、普通株式と甲種優先株式を対象にTOBを行う。同時に、野村ホールディングス<8604>も楽天が実施するTOBに応じる。楽天はグループ内で銀行や証券、生命保険、電子決済サービスなど70を超えるビジネスを展開している。こうした中、従来取り扱いがなかった損害保険事業への参入を検討していた。朝日火災海上保険の買付代金は買付予定株式数をすべて取得した場合で約449億円。
1月31日 製造 富士フイルムHD<4901>は、米事務機器大手のゼロックスを子会社化する。ゼロックスと合弁子会社の富士ゼロックスを経営統合させたうえで、統合後のゼロックスの第三者割当増資を引き受け、株式の50.1%を保有する。富士ゼロックスは日本やアジア、ゼロックスは欧米を中心に事業を展開している。富士フイルムHDの傘下となるゼロックスは「富士ゼロックス」に社名を変更する。新・富士ゼロックスはニューヨーク証券取引所の上場を維持する。株式取得価額は6710億円。
2月17日 生活関連サービス娯楽 コシダカHD<2157>の連結子会社で女性向けフィットネスクラブ「カーブス」を展開するカーブスHDは、カーブス事業のグローバル・フランチャイザーである米カーブス・インターナショナルHD(CVI) など2社を買収すると発表した。カーブスHDはフランチャイズ契約に基づき、国内でカーブスを店舗展開しているが、今回、米国の本部を傘下に収めて世界的なフランチャイザーの立場となる。CVI は2008 年のリーマンショックで業績が悪化し、店舗数も減少していた。買収総額は約185億7600万円(うち株式取得価額は約82億円)。
2月19日 卸売・小売 RIZAPグループ<2928>はゲームソフト・音楽ソフトなどの専門店を運営するワンダーコーポレーション<3344>TOB及び第三者割当増資により買収する。同社株式を最低でも58%取得する予定。RIZAPグループは両グループの商材と販路を生かしたクロスセルや、EC(電子商取引)の強化などで相乗効果が期待できるとしている。TOBの買付代金は1株あたり980円(前日終値に対して7.34%のプレミアム)。買付総額は54億6500万円。第三者割当増資の払込金額は16億5300万円。
3月2日 製造 エア・ウォーター<4088>は、ケミカル関連事業の一部であるコークス炉ガスの精製事業と副産品の販売事業(売上高348億5400万円、営業利益8億8300万円)を新日鐵住金<5401>と新日鉄住金化学に譲渡する。エア・ウォーターは2002年、住友金属工業(現新日鐵住金)からコークス炉ガスの精製事業とその副産品の販売事業を買収したが、当該事業の環境変化が全体業績に与えるインパクトが大きく、かつ自社判断による事業の構造改革が困難であることから事業譲渡を決めた。事業譲渡価額は約150億円。
3月15日 製造 東レ<3402>は、オランダの炭素繊維複合材料メーカー、テンカーテ・アドバンスト・コンポジットHD(TCAC)の全株式を買収する。TCACは熱可塑性樹脂を用いた炭素繊維基材でトップクラスの競争力を持ち、航空宇宙分野で豊富な採用実績がある。東レは自社の炭素繊維技術やポリマー技術などと融合させることにより、顧客への提案力向上を目指す。株式取得価額は約1230億円。

※記事は公表時点のものです。

まとめ:M&A Online編集部