業界全体として受注増、人材不足解消のためM&Aが活用される

大手ゼネコンの平成28年3月期は軒並み好業績となり、一部企業はバブル期を超え24年ぶりの最高益を更新した。背景としては、東北の震災復興需要に始まり、アベノミクスによる公共工事予算の増加、老朽化した建物の修繕建て替え需要、都市部を中心とした建設需要の増加等複数の要因が挙げられる。

国土交通省発表の平成27年度建設工事受注高は84兆5,228億円(前年度比8.8%増、前々年度比11.4%増)と、業界全体として受注拡大傾向となっている(表1)。

建設業企業の倒産件数も2016年上半期825件にとどまり、8年連続で減少している(東京商工リサーチ調べ)。

一方で、技能労働者を中心とした人材不足は引き続き解消されておらず(平成22年504万人、平成27年500万人でほぼ横ばい)、労務費単価も上昇傾向が続いている。こうした人材不足解消・人材確保の手段としてM&Aを活用するケースが、建設業界のM&A買収ニーズの大きな要因となっている。

【次のページ】 後継者不在率は70%超