「ローソン」売り上げを下方修正 食品スーパーとの明暗くっきり

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東京・大手町の店舗

コンビニエンスストア大手のローソン<2651>が、2021年2月期の業績予想を修正した。新型コロナウイルスの感染症拡大の影響で売上高が想定よりも下回り、前回公表比0.6%減の6660億100万円に留まる見込みだ。

利益の方はコスト削減効果や株式売却益の計上などにより、営業利益は同16.8%増の408億7600万円、経常利益は同25.4%増の376億1000万円、当期利益同73.8%増の86億8900万円と上振れする。

ただ、コロナ以前の2020年2月期と比べると売上高は前年度比8.8%の減収となり、営業利益は同35.5%減、経常利益は同33.3%減、当期利益は同56.8%減と大幅な減益となる。

コンビニ各社とも厳しい状況に

他のコンビニも同様の傾向にあり、セブン&アイ・ホールディングス(HD)<3382>の2021年2月期第3四半期のコンビニ事業の売上高は国内が前年同期比5.3%減、海外が同21.0%減となり、ファミリ―マートも2021年2月期の売上高が前年度比11.0%減となる見込み。

これに対し食品スーパーは好調で、ライフコーポレーション<8194>の2021年2月期は前年度比6.8%の増収、同72.9%の営業増益を達成できる見込みのほか、国内小売り最大手のイオン<8267>も、食品を中心とするSM(スーパーマーケット)事業の2021年2月期第3四半期の売上高は前年同期比3.0%の増収、営業利益は同8倍ほどの増益となった。

日常生活で利用頻度が高く、取り扱い商品の近いコンビニと食品スーパーだが、コロナ禍の中で業績の明暗がくっきりと現れた格好だ。

ライフは最終利益が2倍に

ローソンの2021年2月期はコンサートやスポーツ観戦のチケット販売などを手がけるエンターテインメント関連事業が想定を上回る回復を見せているほか、中国を中心とする海外店舗の売上高も回復しているものの、国内のコンビニ事業が予想を下回るため当初予想よりも減収幅が広がった。

セブン&アイHDは新型コロナウイルス感染症拡大に伴う外出自粛や在宅勤務の拡大で、国内店舗での来店客数が大きく落ち込んでいるほか、海外店舗も振るわない状況にある。ファミリーマートでも2021年2月期はオフィス街や観光地の店舗での売り上げが減少する見込みのため、売上高は前年度比11.0%減の4600億円を予想する。

一方、食品スーパーは外出自粛や飲食店の時短営業などに伴う内食志向の高まりで食料品需要が拡大し、多くのスーパーが堅調に推移している。ライフコーポレーションの2021年2月期の売上高は7630億円(前年度比6.8%増)、営業利益240億円(同72.9%増)、経常利益250億円(同71.7%増)、当期利益160億円(同2.04倍)と好調だ。

イオンの2021年2月期第3四半期のSM事業も、売上高が2兆4749億1100万円(前年同期比3.0%増)、営業利益が361億2900万円(同約8倍)となった。

企業 売上高(億円) 前年比
ローソン
(2021年2月期予想)
6660.01 -8.8%
セブン&アイHD
コンビニ事業
(2021年2月期第3四半期)
国内6944.97
海外16402.3
国内-5.3%
海外-21.0%
ファミリーマート
(2021年2月期予想)
4600 -11.0%
ライフコーポレーション
(2021年2月期予想)
7630 +6.8%
イオンSM事業
(2021年2月期第3四半期)
24749.11 +3.0%

文:M&A Online編集部

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