株式市場から「退出」企業が増加中、有名どころもごろごろ

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三井不動産の傘下に入り、東京ドームは4月に上場廃止に(写真は東京・水道橋)

株式市場から「退出」する企業が増えている。今年上期(1~6月)の東京証券取引所の上場廃止は40社を数え、前年を2割ほど上回る。経営統合、経営陣による買収(MBO)、業績悪化、親子上場の解消など理由はさまざまだが、その顔ぶれは有名どころが少なくない。

上場歴70年を超える東京ドーム、よみうりランド

過去5年の東証での上場廃止を上期ベースでみると、2016年25社、17年23社、18年22社、19年21社、20年34社で推移し、前年から明らかな増加傾向にある。一方、上場企業数は3769社(6月16日現在)で、5年間で250社以上増えている。

今年の上場廃止で知名度が最も高いのが東京ドーム。プロ野球読売巨人が本拠地とする球場、遊園地、ホテルなどを運営する。三井不動産が株式公開買い付け(TOB)で東京ドームを子会社化し、4月23日付で上場にピリオドを打った。三井不による買付代金は1000億円超に上った。

東京ドームの設立は1936年。翌年9月にプロ野球専用球場「後楽園スタヂアム」を東京・水道橋に完成し、1955年に「後楽園ゆうえんち」を開業した。1988年には国内初の全天候型多目的スタジアム「東京ドーム」をオープンした。

知名度で並ぶのは3月に上場廃止した、よみうりランド。遊園地や競馬場、ゴルフ場などを手がけるが、新型コロナウイルス感染拡大による足元の業績悪化などから、筆頭株主の読売新聞グループ本社が完全子会社化に踏み切った。

戦後、東証での株式取引は1949年に再開された。東京ドームは1949年、よみうりランドは1950年に上場しており、東証の古参企業がまた姿を消した。

よみうりランド(東京都稲城市)

RIZAP、ワンダーなど上場子会社3社を再編

RIZAPグループ傘下のワンダーコーポレーション、HAPiNS、ジーンズメイトの3社は4月1日に経営統合したのに伴い上場廃止となった。代わって共同持ち株会社「REXT」が上場(ジャスダック)した。3社はRIZAPグループの「ライフスタイル」部門に属する。経営資源を集中し、コロナ禍で激変した市場環境を乗り切る。

近畿大阪銀行、関西アーバン銀行、みなと銀行を母体とする関西みらいフィナンシャルグループは、親会社のりそなホールディングスによる完全子会社化で3月末に上場廃止に。2018年4月の上場からわずか3年で株式市場から退出した。

地場デパートの上場廃止が2件あった。山陽百貨店(兵庫県姫路市)が山陽電気鉄道、ながの東急百貨店(長野市)が東急百貨店の完全子会社化になった。親子上場の解消に加え、経営をてこ入れする狙いがある。

ニトリホールディングスへの傘下入りに伴い、3月に1979年以来の上場に別れを告げたのはホームセンター中堅の島忠。同社を巡っては昨年末、ニトリとホームセンター大手のDCMホールディングスが買収合戦を演じたことが記憶に新しい。

ドラッグストアのキリン堂ホールディングス、婚活サイトのイグニス、旧・常磐炭礦の流れをくむ建設業の常磐開発などはMBOで非上場化の道を選んだ。

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