新型コロナの「重症化」「後遺症」に朗報 塩野義、聖マリアンナが発表

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倦怠感などの後遺症に悩む患者は少なくない(写真はイメージです)

新型コロナウイルス感染者の重症化リスクの判定や、後遺症の見守りが行えるようになった。

大手製薬会社の塩野義製薬<4507>は、検査機器メーカーのシスメックス<6869>と共同開発したキット「HISCL TARC試薬」が、新型コロナウイルス陽性者の重症化リスクの判定補助を使用目的とする適応追加承認を取得したと発表した。

新型コロナウイルスの発症初期から重症化リスクを判別することにより、リスクの高い患者を入院させ、リスクの低い患者を宿泊療養や自宅療養とするなどの判断が容易になる。

一方、聖マリアンナ医科大学病院(川崎市)と、ソーシャル医療介護プラットフォーム事業を手がけるエンブレース(東京都千代田区)は、後遺症などの不安を抱える患者を対象に、見守りアプリ 「しんしんあんしんアプリ」の運用を始めたと発表した。

同アプリは、新型コロナウイルス感染症治療後に、日々変化する体調や症状を、患者自身が簡単に記録でき、医療機関のスタッフと共有できる仕組みで、距離の制約なく、効率的な見守りを行うことができる。

新型コロナワクチンの普及とともに新規感染者数の減少が見込まれるが、一定数の感染は続くものと思われるため、重症化リスクの判定や後遺症の見守りなどのニーズは少なくなさそうだ。

医療崩壊リスクを低減

新型コロナウイルス感染症で重症化する患者では、発症初期から血清中のTARC(71個のアミノ酸で構成される物質)値が、低い値を示すことが確認されている。

HISCL TARC試薬(ニュースリリースより)

塩野義製薬とシスメックスが開発した「HISCL TARC試薬」は、このTARCを測定することで重症化リスクを判定する。

新型コロナウイルス感染症は、初期症状が軽症であっても、急速に症状が進行することがあり、医療機関などでの長期の観察が必要となる。このことによって医療体制のひっ迫や、医療崩壊などが引き起こされる危険性がある。

これまでも重症化の兆候を早期に把握するためのキットはあり、入院患者に対して用いられてきたが、今回のキットは新型コロナウイルスの発症初期から重症化リスクを判別することが可能なため、医療崩壊などのリスクの低減につながると見られる。

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