芸備線も廃止に?広島県のJRローカル線が相次いで消える理由

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「なぜ広島県のローカル線が、次々と廃止されるのか?」。そんな「恨み節」が聞こえてくるようだ。広島県が2021年6月14日、JR西日本<9021>と芸備線(備中神代駅〜広島駅)のあり方をめぐる協議に参加する方針を明らかにした。

利用者減で不採算の芸備線

同県の湯崎英彦知事は「利用促進について協議・検討する内容と確認した」とのコメントを発表した。しかし、芸備線の利用客減少に伴う赤字が深刻化しており、廃止に向けての第一歩であることは明らかだ。

広島県では2003年12月に可部線の可部駅〜三段峡駅間が、2018年3月に三江線全線(三次駅〜江津駅)が廃止されてきた。さらに木次線(宍道駅〜備後落合駅)も廃止論がくすぶっている。

広島県は人口約279万人と中国地方最大の県であり、2番目の岡山県(約188万人)、3番目の山口県(約134万人)を大きく引き離す。経済力も強い。にもかかわらず、広島県内ではローカル線の廃止が続いているのだ。

これまでに広島県内で廃止されたり、廃止が取り沙汰されたりしているのは、すべて広島市と山陰地方の都市を結ぶ「陰陽連絡鉄道」だ。可部線は中山間地の三段峡駅止まりだったが、1980年までは日本海沿いの浜田駅(島根県浜田市)までの延伸工事が進められていた。

陰陽連絡線の現況(2019年度)

路線 区間 距離 1日平均通過人員(人) 年間旅客運輸収入(万円) 1km当たり年間収入(万円)
芸備線 備中神代~東城  18.8    81
東城~備後落合  25.8    11
備後落合~三次  45.7   215
三次 - 狩留家  48.2    713
狩留家 - 広島  20.6 7,987
備中神代~広島 159.1 1,323  79,300  498
木次線 備後落合~宍道  81.9   190    6,200   76
伯備線 倉敷~伯耆大山 138.4 5,496 440,200 3181
因美線 東津山~鳥取  70.8 1,685  85,100 1202
姫新線 姫路~新見 158.1 1,549  81,500  515
津山線 津山~岡山  58.7 3,588  78,600 1339
山口線 新山口~益田  93.9 1,524  75,000   799

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