「ファイザー」製ワクチン2~8度Cで1カ月間保存可能に、12~15歳にも接種へ

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ファイザー製のワクチンが冷蔵庫で1カ月間保存可能に(写真はイメージです)

新型コロナウイルスワクチンを供給している米ファイザーは5月31日、希釈前のワクチンを2~8度Cで1カ月間、保存できると発表した。

ワクチンの添付書に、これまでは「マイナス25~マイナス15度Cで最長14日間保存することができる」と表記しており、今回はこれに「冷蔵庫(2~8度C)で解凍する場合は、2~8度Cで1カ月間保存することができる」との文言を追加した。

これまで「冷蔵庫(2~8度C)で解凍する場合は、解凍と希釈を5日以内に行うこと」としていた解凍方法に関する文言は削除した。

さらに、これまで16歳だった接種対象者を12歳まで引き下げた。従来、添付書には「接種は16歳以上の者に行う」とあったが「接種は12歳以上の者に行う」と修正した。

冷蔵温度での取り扱いが可能になることで、ワクチンの輸送や保管が容易になり、取り扱いのミスでワクチンを廃棄する事故の減少につながりそうだ。接種対象が16歳から12歳に引き下げられることで、中・高生の感染リスク低減にもつながる。

100%の発症予防効果

独立行政法人・医薬品医療機器総合機構(東京都千代田区)が、ファイザー製ワクチンを用いて行った2~8度Cでの安定性試験の成績を評価。これに伴って添付書を改訂した。

接種年齢の引き下げは、同社が12~15歳の2260人を対象に実施した第3相臨床試験で100%の発症予防効果が得られたのに加え、十分な免疫原性(免疫反応を引き起こす性質)や、良好な忍容性(副作用が耐えられる程度)が示されたことから実施に踏み切った。

若年層へのワクチン接種については、米国のバイオ企業モデルナ(マサチューセッツ州)が2021年6月上旬に、米国をはじめとする世界各国で、12~17歳に同社製ワクチンを接種する申請を行うことを公表している。

ファイザー製のワクチンは、たんぱく質を生成するための情報を運ぶ遺伝子であるメッセンジャーRNA(mRNA)を用いたもので、新型コロナウイルスが人間の細胞に取りつくのに必要なウイルス表面にあるたんぱく質(スパイクたんぱく質)を作り出すように設計されている。

遺伝子の運び屋であるベクターを用いた英アストラゼネカ製のワクチンは副反応として血栓症が報告されているが、mRNAタイプのファイザー製ワクチンにはこうした報告はない。

日本政府はファイザーとの間で、約1億9400万回分を調達することで合意している。

文:M&A Online編集部

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