新型コロナワクチン、12-17歳への接種「モデルナ」が6月に申請

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写真はイメージです

新型コロナウイルスワクチンを供給している米国のバイオ企業モデルナ(マサチューセッツ州)は2021年6月上旬に、米国をはじめとする世界各国で、12-17歳に同社製ワクチンを接種する申請を行う。

同社が米国の12-17歳3732人を対象に実施した第2/3相臨床試験で、安全性と忍容性(副作用が耐えられる程度)が成人を対象とした第3相臨床試験の結果と概ね一致したことから申請に踏み切ることにした。

同試験では2回目のワクチン接種から14日後以降に感染した人はいなかったほか、重大な安全上の懸念もなかったという。

現在のワクチン接種は18歳以上が対象だが、若年層の感染例も報告されており、接種が認められれば、対象者が12歳まで拡大されることになり、中・高生の感染リスクの引き下げに大きな効果が期待できそうだ。

成人では全員に中和抗体

現在、日本では米ファイザー製、モデルナ製、英アストラゼネカ製の三種のワクチンの使用が認められている。

ファイザー製は自治体による高齢者を対象にした通常の接種に使用されており、モデルナ製は大規模接種会場で用いられる。アストラゼネカ製は副反応として血栓症が報告されていることから、公的接種の対象からは外された。

今回の12-17歳を対象にした臨床試験では日本人のデータはないが、武田薬品工業<4502>がモデルナ製ワクチンを用いて日本の健康成人200人を対象にした第1/2相臨床試験では、2回の接種を行った全員に2回目の接種から28日後にウイルスの活性を抑える中和抗体が増えた。

米国では12-17歳の臨床試験で、成人を対象にした試験と概ね同じ結果が得られており、日本でも同様の結果が期待できそうだ。

モデルナのワクチンは、たんぱく質を生成するための情報を運ぶ遺伝子であるメッセンジャーRNA(mRNA)を用いたタイプで、マイナス20度Cプラスマイナス5度Cで保管できる。日本政府は2020年10月にモデルナとの間で同社製ワクチンを5000万回分購入する契約を結んでいる。

文:M&A Online編集部

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