2023年第1四半期のTOB(株式公開買い付け)は件数が前年同期比1件減の17件に終わった。第1四半期としては2年連続の減少。一方で金額は同2倍超(102.12%増)の3826億8100万円と3年ぶりに増加に転じた。最も金額が高かったのは日本製鉄<5401>が3月13日に公表した日鉄物産<9810>に対するTOBの1070億2200万円...
2023年のM&A戦線は早くも第1コーナーを過ぎた。1~3月の上場企業によるM&A件数(適時開示ベース)は275件と前年を38件上回る好ダッシュを見せた。そんな中、最も多くのM&Aに取り組んだ企業はどこだったのか?
上場企業のうち、2022年に「監査法人異動」を開示したのは241社と前年から27社(12.6%増)増え、過去5年間で最多となった。会社の事業規模に適した監査対応や監査費用の相当性などで、大手監査法人から中小監査法人に異動する企業が増えたためだ。
2022年のM&A件数は前年比8.2%増の949件と前年(877件)に記録したリーマンショック後の最多を大幅に更新した。海外案件は落ち込んだが、国内案件が高水準で推移した。年間金額は6兆5612億円で、こちらは2015年以来の低水準だった。
2022年(12月6日現在)の製造業におけるM&Aは、件数が2年ぶりの減少となったが、2年連続で200件台に踏みとどまった。一方、取引総額は2年連続の減少。国内M&A市場全体が成長する中、件数・取引総額ともに過去10年で下から3番目だった。