2022年の人材サービス業を対象とするM&A件数は前年と同じ27件だった。実は27件は3年連続。過去10年で最多だった2018年の30件には届かなかったものの、高水準をキープしている。コロナ後を見据え、経済活動が正常化に向かう中、ITエンジニアをはじめ物流、不動産関連など専門人材に対するニーズの高まりが旺盛なM&Aにつながっている。
コロナ禍初年の2020年は経済活動の縮小に伴い、産業界では派遣社員を削減する動きが広がり、人材サービス各社は逆風にさらされた...
日本企業が関与したM&Aは、速報値ベースで今年に入ってから14.8兆円に達し、2021年比24.7%減となり、2014年(11.1兆円)以来の低水準となった。リフィニティブ(Refinitiv)が集計した。
2022年10月のM&A件数は前年同月を13件上回る83件と今年に入り9月、3月に次ぐ3番目の高水準だった。一方、取引金額は2330億円。こちらは下から数えて今年2番目で、件数の割に金額は盛り上がりを欠いた。
甲子園では連日、郷土の声援を背に高校球児の熱戦が繰り広げられているが、ビジネスの世界でもM&Aの健闘が続いている。コロナ禍の影響を受けながらも、M&A件数はリーマンショック(2008年)後の最多を記録した前年を上回る高水準で推移中だ。「M&A版甲子園」と銘打ち、2022年M&A戦線における各都道府県の“勢力図”を眺めてみるとー。