2022年第4四半期のTOB(株式公開買い付け)は、件数が届け出ベース(以下同)で4年ぶりに減少した。一方、取引金額は2年ぶりに増加している。
2022年通年では、件数が2年ぶりに減少、金額も2年連続の減少に。件数をみると第1四半期は前年同期比6件減と出遅れたが、第2四半期(前年同期比1件増)、第3四半期(同8件増)と前年実績を追い抜いた。しかし、第4四半期が同14件減と失速して前年を下回る結果となっている。敵対的TOBは前年の5件から、6年ぶりに0件となった...
2023年1月のM&A件数(適時開示ベース)は93件と前年同月を29件上回り、好調な滑り出しとなった。前年比プラスは6カ月連続。一方、取引金額は1352億円で、昨年7月(623億円)以来の低水準。件数が大幅に伸びた割に金額は振るわなかった。
日本企業が関与したM&Aは、速報値ベースで今年に入ってから14.8兆円に達し、2021年比24.7%減となり、2014年(11.1兆円)以来の低水準となった。リフィニティブ(Refinitiv)が集計した。
第3四半期のTOBは件数、金額ともに第3四半期としては2年ぶりの増加。年間累計では件数が前年通年の70件まであと22件だが、4年ぶりに減少する見通し。取引金額では第3四半期で追い上げて1兆544億円となったが、2年連続の減少となる可能性も。
TOB(株式公開買い付け)件数は第2四半期としては2年ぶりの増加(2020年と2021年は同数)となった。一方、金額は小口案件が多く3年連続の減少。上期累計(2022年1〜6月)だと件数は前年同期と同じだったが、金額は大幅に減少している。