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【2022年第4四半期・通年】日本企業M&A公表案件ランキング

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日本M&Aレビュー 2022年|フィナンシャル・アドバイザー

概要

日本関連のM&A 20%減少の16兆円

2022年(1-12月期)の日本企業が関与するM&A公表案件は15.8兆円と、前年比19.5%減少となり、2017年以来の低水準となった。1,000億円超の案件は36件が発表され、その総額は8.4兆円、金額ベースで前年比28.1%減少となった。日本関連M&Aの全体の案件数は合計4,551件に達し、前年比では6.9%の減少となったが、1980年の集計開始以来歴代2位の規模となった。

工業が首位

業種別で見ると、取引総額が最も高かったのは工業で、総額3.5兆円と前年比39.3%増加し、市場シェアは21.9%となった。2位はハイテクノロジーで、前年比40.9%減少の3兆円となり、市場シェアは19.3%を占めた。3位はヘルスケアで、総額2.3兆円に達し、14.7%を占めた。

バイサイド フィナンシャル・スポンサー アクティビティ 過去最高の3.6兆円

日本企業を対象としたフィナンシャル・スポンサーが関与するM&Aアクティビティ(海外・国内案件を含む)は、日本企業関連案件の22.9%を占めた。その総額は前年比74.2%増の3.6兆円に達し、集計開始以来、過去最大の規模となった。案件数は、合計1,506件で前年比0.9%減少であった。

OUT-IN案件 17%増加 IN-OUT案件 38%減少 国内案件5.6%減少

2022年のOUT-IN案件は、総額2.5兆円と、前年比17.2%増加し、2017年以降で最高水準となった。OUT-INの最大案件は、KKR傘下のHTSKによる日立物流買収案件(7,686億円)。同案件を筆頭に、米国による日本企業の買収は総額2兆円となり、前年比59.9%増加した。その市場シェアは84.3%となった。

一方IN-OUT案件は、前年比37.6%減少の総額4.2兆円となり、2010年以来の最低水準となった。2022年の最大案件は武田薬品工業によるボストンのバイオ医薬品メーカー、ニンバス・ラクシュミ・インク取得案件(8259億円)。同案件は日本企業によるバイオテクノロジー関連の買収で過去最大の規模。これにより日本企業の米国投資は総額2兆円となったが、前年比34.9%減少し、市場シェアは49.2%となった。

サステナブルファイナンス関連案件 70%減少、案件数は過去最多

2022年の日本企業が関与するサステナブル関連のM&Aアクティビティは、総額3,334億円と過去最大となった前年から69.6%減少した。一方、案件数は、110件で過去最多となった。2022年のサステナブル関連首位案件は、三井物産による、アイルランドの再生可能エネルギー開発企業、メインストリーム出資参画案件(767億円)であった。

トップリーガル・アドバイザーは西村あさひ法律事務所

2022年日本関連公表案件ベースのリーグテーブルは、西村あさひ法律事務所が総額4.4兆円(184件)を記録し、金額および案件数ベースで首位となった。完了案件ベースのランキングにおいても、同社が総額4.2兆円(142件)で独占した。

日本M&A マーケット別ランクバリューの構成比(兆円)

日本M&A マーケット別ランクバリューの構成比(兆円)
©Refinitiv(リフィニティブ)


日本企業関連 上位案件

順位 ランク日 被買収側企業 被国籍 ランクバリュー(億円) 買収側企業 国籍
1 2022年12月13日 ニンバス・ラクシュミ 米国 8,259.6 武田薬品工業 日本
2 2022年4月28日 日立物流 日本 7,686.0 HTSK 日本
3 2022年8月29日 エビデント 日本 4,276.7 BCJ-66 日本
4 2022年1月31日 バンジー 米国 4,263.9 ソニー・インタラクティブエンタテインメント 米国
5 2022年5月12日 日本電信電話(NTT) 日本 3,602.7 日本電信電話(NTT) 日本
6 2022年10月7日 東京ガス オーストラリア オーストラリア 3,120.1 ミッドオーシャン・エナジーホールディングス オーストラリア
7 2022年3月25日 トレルボルグ・ホイール・システムズ・ホールディングAB スウェーデン 2,824.8 横浜ゴム 日本
8 2022年5月9日 NTTデータ 海外事業 日本 2,553.1 NTT 日本
9 2022年12月29日 Medit 韓国 2,532.5 MBKパートナーズ 韓国
10 2022年11月11日 株式会社そごう・西武 日本 2,500.0 杉合同会社 日本

出典:Refinitiv(リフィニティブ)

(注)公表案件ベースのリーグテーブル・ランキングは、リフィニティブが認識している2022年1月1日から2022年12月31日の期間に公表された案件を対象としており、今期および昨年の全てのデータは、日本時間2023年1月2日午前10時に抽出したものである。ランキングにおける取引金額はすべて日本円で表示され、不動産案件は除外している。

リーグテーブル対象となるのは、合併、買収、市場を介さない自己株式取得、スピンオフ、公開買付による自社株買い、少数株主持ち分(50%以下)の株式取得、及びデット・リストラクチャリング案件である。公開買付・合併案件は、その案件が完了した日付をもって有効と見なす。取引金額のついてない場合も対象案件となり、その場合取引金額は表示されない。

関連リーグテーブルは、被買収側、買収側、あるいは最終親会社のいずれかが特定の地域や国籍にある案件が含まれる。相対取引による少数持分取得案件の売り手および売り手の最終親会社の国籍も地域別クレジットが付与される。

リーグテーブル、コメント、チャートはランク日ベースで作成され、案件ステータスがIntended(買収の意思表明があったもの)、Pending(継続中)、Partially Completed(部分的に完了)、Completed(完了)、Pending Regulatory(関連官公庁承認待ち)、及びUnconditional(無条件)の案件を対象とする。ランク日は案件の取引金額が最初に公表された日と定義する。

本記事は、Refinitiv(リフィニティブ)より許可をいただいて一部掲載しています。詳しくはウェブサイトをご参照ください。https://www.refinitiv.com/ja

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