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M&Aで振り返る2016年 大型買収、再編の当たり年に

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10月

エイチ・ツー・オー リテイリング、セブン&アイ・ホールディングスと資本業務提携へ

 2016年はコーポレートガバナンス(企業統治)が話題になった年でもありました。セブン&アイ・ホールディングス<3382>では長年にわたり同社の経営を率いてきた鈴木敏文氏が電撃的な会長辞任を表明。5月に就任した井阪隆一社長は半年後、関西を地盤に百貨店を運営するエイチ・ツー・オー リテイリング<8242>との資本業務提携を決めました。発行済株式の3%程度を相互に持ち合うほか、セブン&アイ傘下にある関西の百貨店をエイチ・ツー・オーが引き継ぎます。

11月

アコーディアゴルフ、MBKP Resortによる公開買付の実施に賛同

 2016年はファンドによるM&AやMBOも活発になりました。アジアを拠点に活動する独立系プライベートエクイティファンドのMBKパートナーズは、ゴルフ場の所有・運営を行うアコーディアゴルフに対する株式公開買付け(TOB)を実施しました。買付総額は853億円。アコーディアゴルフは非公開化してゴルフ場の価値向上に向けた設備投資や国内外のゴルフ場の買収加速、インバウンド(訪日観光客)需要の獲得の強化を図ります。

12月

出光興産、ロイヤル・ダッチ・シェルから昭和シェル石油株式の取得完了へ

 石油元売り業界の再編も注目を集めました。2017年4月に経営統合を予定していた出光興産<5019>と昭和シェル石油<5002>は出光の創業家の合併反対で、統合時期の延期を余儀なくされました。事態が膠着する中、12月、出光は英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルから昭和シェル株の31.3%(当初予定の33.3%から変更)を取得しました。出光と昭和シェルは今後、経営統合に向けた協議を続け、創業家の理解を取り付けていきたい考えです。

 振り返ると2016年は様々な業界で大型買収や再編が進んだ「M&Aの当たり年」と言えそうです。シャープや東芝のように経営危機によって身売りや事業譲渡を余儀なくされるケースもありました。ソフトバンクの英アーム買収、日産の三菱自動車出資はカリスマ経営者の素早い決断力が光りました。一方、出光興産と昭和シェルの統合問題はM&Aにおいて創業家を含めた幅広い利害関係者の理解を得ることの難しさや大切さを改めて認識させられました。


 2016年に種がまかれたM&Aは2017年にかけてどのような花を咲かせていくのでしょうか。M&A Onlineでは今後の動向に注目して参ります。

まとめ:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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