業種で目を引いたのはオークション関連。美術品オークション大手のShinwa Wise Holdingsは同業のアイアート(東京都港区)を子会社化する。両社は競合関係にあるが、経営の一体化で国内外での競争力向上を目指す。美術品の価格はバブル崩壊以降のデフレ経済の中で一貫して低迷が続き、市場の流通量も大幅に減っている。
同じく美術品オークションのエスト・ウェストオークションズ(東京都品川区)を子会社化するのは、ブライダル用宝飾事業のNEW ART HOLDINGSだ...
2021年上期(1~6月)のM&A件数を業種別にみると、サービス業が6年連続で増加するとともに、製造業や情報通信業を抑え、2年連続で件数トップに立った。前年に後退が顕著だった製造業は持ち直し傾向にある。
2021年第1四半期(1-3月期)の日本関連M&A公表案件は4兆円と2018年以降の減少傾向からプラスに転じた。全体の案件数は1033件と、1-3月期ベースで1000件を突破するのは1980年の集計開始以来、3度目となった。
2020年12月のM&Aは前年同月と同数の78件となり、過去10年で最多だった2019年に並んだ。取引金額10億円超のM&Aは19件と2月23件、11月21件に続く年間3番目で、ここへきて「コロナ」以前の月間20件前後のペースに戻した形だ。