コロナ禍は収束の兆しが見えない状況にあるが、世界経済は大底を脱し、改善に向けて歩みを強めている。こうした中、日本のM&A市場はどう動くのか。2021年の見どころや今後の潮流などを、シティグループ証券M&A本部マネジングディレクターの中塚健介さんに聞いた。
-新型コロナウイルス感染拡大の収束が世界的に見通せない状況にあります。M&Aに関して海外と日本にトレンドの違いなどはありますか...
2020年通年(1-12月)の累計件数は完了・届出ベースともに60件と、完了ベースで19件、届出ベースでは14件それぞれ前年を上回っている。2010年以降では同年の59件を上回る最高の件数となった。
2020年第3四半期の日本関連M&A公表案件は21.4兆円と前年同期から56%増加し1980年の集計開始以来歴代2位の規模となった。全体の案件数は3196件と過去最多となった。
2020年1-6月の福岡県のM&A取引金額が763億9000万円に達し、1-6月としては過去10年で2014年の422億2100万円を上回り過去最高になった。
2020年上半期(1-6月期)の日本関連M&A公表案件は5.1兆円(42%減)と2013年以降で最低水準となった。一方、全体の案件数は2178件に達し、過去最多となった。
電子部品業界にみられるM&Aは自社より大幅に規模が小さく、特定の技術を有する企業を買収するケースが多い。必要な技術を自社に取り込むことが狙いであり、業界では今後もその流れが継続すると思われる。