今週の1冊は「実戦 非上場会社の敵対的M&A」(中央経済社刊)。非上場会社の支配権獲得戦で最も多いケースが親族間、次いでオーナーと番頭との争いという。さまざまな場数を踏んできたベテラン弁護士が「攻撃側」と「防衛側」の双方の立場から対処法を解説する。
TAKISAWAは中堅工作機械メーカー。主力のNC(数値制御)旋盤に複合加工機などを手がける。主要用途は自動車部品加工で、全体の5割を超える。2022年に創業100周年を迎えた老舗企業だ。そこにニデックが買収の手を伸ばした。どう立ち向かう?
「企業買収における行動指針(案)―企業価値の向上と株主利益の確保に向けて―」が2023年6月8日に公表され、パブリックコメントに付された(8月6日まで)。本指針案は公正買収研究会で行われた活発な議論を踏まえて整理されたものである。本稿では指針案の内容と公正買収研究会での議論の見どころの紹介を試みたい。
あの岩波新書から「敵対的買収」の解説書である。教養人向けの「意識高い」書籍を出版してきた岩波書店だけに、M&A Onlineとしては感激もひとしおだ。さすがの岩波新書クオリティーで、敵対的買収についてほとんど知識がない読者でも気軽に読める。
経済産業省は6月8日、「企業買収における行動指針(案)」に対するパブリックコメントの受け付けを開始した。上場企業の経営支配権を取得する買収(M&A)に関する新たな指針で、日本企業の国際競争力強化を図る狙いがある。意見募集は8月6日まで。
上場企業はいつ何時、アクティビストや対立株主の標的になるかもしれない。近年、株主提案が増加し、事業会社による敵対的買収も珍しくない。そうした場合に主戦場となるのが株主総会。本書は「有事」における株主総会の実務的対応について多角的に解説した。
経済産業省の公正な買収の在り方に関する研究会は4月28日、新たな買収指針案を取りまとめた。市場外で株式を取得する敵対的買収が増加している中、株主利益を置き去りにした買収防衛策の濫用にどこまでブレーキをかけられるかが注目される。
金融庁は3月2日の金融審議会総会に、株式公開買い付け(TOB)の対象拡大や大量保有報告制度における共同保有者の範囲の明確化などについて検討した。いずれも株式大量取得に関するルールで、2006年の改正以来17年ぶりの見直しとなる。
経済産業省は11月18日、「公正な買収の在り方に関する研究会」を発足した。公正性担保措置の重要性はこれまでも叫ばれてきたが、なぜ今なのか。研究会の狙いから、M&A市場に横たわるドメスティックな課題を根本的に解決しようとする強い姿勢が窺える。
2021年は、敵対的買収が過去最高の8件となり、買収防衛策の適法性が裁判となるケースが急増したが、今年に入っても新たに買収防衛を導入する会社や株主がその防衛策の適法性を裁判に持ち込むケースが相次いでいる。
コーポレートガバナンスの強化が日本企業の成長を左右する重要なファクターとされて久しい。物言う株主など投資家との対話が活発化し、独立社外取締役の活用も広がってきた。日本のCGの現状について、牛島総合法律事務所パートナーの牛島信弁護士に聞いた
最高裁は7月28日、アダージキャピタルによる三ッ星株式取得に対する買収防衛策(新株予約権無償割当て)で買付者側の主張を認める決定を下しました。敵対的買収に詳しい柴田堅太郎弁護士・正木達也弁護士が本件における司法判断の概要とポイントを解説します
任天堂創業家の資産運用会社YFOが東洋建設に対し、全株取得を目的とするTOBを予告し株式市場から注目を集めている。TOB実務に詳しい柴田堅太郎弁護士に、本事案を理解する上で重要となる事項を整理してもらった。
イーロン・マスク氏が2022年4月14日、Twitterに1株あたり54.20ドル(約440億ドル)で買収提案を行ったところ、Twitterの取締役会は買収防衛策を検討し、翌日、満場一致で期間限定のポイズンピルを採用したと公表した。
「有事」では、企業価値が焦点になるケースが多い。「有事」とは、典型的には、株主によるM&Aキャンペーンや敵対的買収のケースである。「有事」は上場会社だけではない。非上場会社でも「有事」がある。
米電気自動車大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は米ツイッターを現金430億ドル(約5兆4000億円)で買収することを提案した。マスク氏は、株主投票に直接かける形で敵対的買収を仕掛ける可能性を示唆した。
暗号資産交換業のビットフライヤーホールディングスを、投資ファンドACAグループが買収すると報じられています。創業者で筆頭株主の加納裕三氏が賛同しないという、非上場企業の敵対的買収が注目を集めています。ACAグループとはどのような投資ファンドなのでしょうか?
敵対的買収に対する防衛策に許容性に関する判例法理は「支配権争いの帰趨は原則として株主が決めるべき」とし、株主に支配権取得の是非についての判断を適切に行う機会を確保していれば、その買収防衛策は肯定されることが明らかになった。
株主が経営陣に対して経営改善の提言(キャンペーン)を行う活動(株主アクティビズム)が活発化しているが、近年、アクティビスト・ファンドとプライベートエクイティ・ファンドとの境界線が曖昧になってきている。
GUCCI(グッチ)創業者一族の確執とその中で起きた創業者の孫にあたる3代目マウリツィオ・グッチ社長殺害事件を描いた『ハウス・オブ・グッチ』が2022年1月14日(金)に公開される。
2021年に出版されたM&A関連や事業承継をテーマにした本をすべて紹介します。
「今年のM&Aを漢字1文字で表すとしたら…」M&Aに詳しい専門家、実務家に2021年のM&Aを振り返ってもらいました。
11月5日、 米議決権行使助言会社グラスルイスが、新生銀行が今月の臨時株主総会で諮るSBIホールディングスに対する買収防衛策に賛成票を投じるよう株主に推奨したことが分かった。
東京機械製作所が発動を目指す強硬な買収防衛策は認められるのか。会社側の同意がないまま買収を仕掛けられるケースが相次ぐ中、東京地裁が今月末にも下す判断によっては、企業が防衛策を発動するハードルが下がる可能性がある。
10月22日、東京機械製作所が開いた臨時株主総会で、アジア開発キャピタルに対する買収防衛策の発動が可決された。