都道府県別のM&Aランキングは?|福岡、北海道がトップ10入り

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写真はイメージです

M&Aの分野でも「東京一極集中」が際立っている。東京都は2位の大阪府を6倍近く引き離して断トツだ。これに続いて3大都市圏近郊の府県が上位に顔をそろえるが、福岡県、北海道の地方の両雄がそろって上位10にラインクインする。

1~2位は東京・大阪、神奈川と愛知が3位争う

上場企業に義務づけられた適時開示情報のうち、経営権が異動するM&A(グループ内再編は除く)をM&A Online編集部が集計したところ、2020年のM&A件数は前年比4件減の849件だった。

これに基づく47都道府県のM&A勢力図は下記の一覧表の通り。都道府県別に買い手、売り手、対象(子会社化や事業取得などのターゲット)のいずれかの立場でM&Aにかかわった件数をカウントしたもので、全国的なM&A分布状況が大づかみできる。

例えば、大阪府のA社(買い手)が東京都に本社を置くB社(売り手)の茨城県にある子会社C社(対象)を買収したケースでは、大阪府、東京都、茨城県がそれぞれ1件。逆に同じ県内ですべてが完結する場合は当該県の1件のみとカウントした。   

年によって件数に凸凹があるものの、2018年~2020年までの3年間の合計件数でみると、都道府県ごとの“定位置”がよりはっきりとしてくる。1位と2位は不動。約1900件の東京都は他を圧倒する。2位の大阪府は350件台と東京都の前では影が薄いとはいえ、3位以下を倍以上引き離す。神奈川県と愛知県が160件台で拮抗し、3位を争う。

3年間のトータルで100件には及ばないが、福岡県は首都圏、近畿圏の県を押しのけて5位につけた。ここ2年は36件、31件と年間30件台をキープしている。

アイン、ツルハ…大手小売業が牽引役の北海道

10位に食い込んだのが北海道で、2018年15件→2019年17件→2020年25件と増勢をたどっている。2020年の内訳をみると、25件中、13件は道内企業が買い手としてかかわった案件。

道内に本社を構えるアインホールディングス(調剤薬局)、ツルハホールディングス(ドラックストア)、ニトリホールディングス(家具・インテリア)といった全国トップクラスの大手小売業がM&Aに積極的なことが見逃せない。これら3社のほか、2020年は建機レンタル大手のカナモトが同業の豪州企業を約57億円で買収したのが光る。

地理的に最も南に位置する沖縄県はどうだろう。過去3年間の件数は11件で一応2ケタに乗せたが、11件のうち10件は県内企業が買収対象となった案件で、北海道とは趣を異にする。

3年間で5件以下は11県、最少は宮崎

3年間でM&A件数が5件以下という最下位グループは青森県、岩手県など11県を数える。いずれも県内に買い手に回ることの多い上場企業数が少ないことなどが共通する。なかでも宮崎県はここ3年間で1件(被買収案件)のみで、M&Aに限れば、事実上の“無風県”といえる。

◎都道府県別M&Aの推移青字は上位10都道府県を示す)

  2020年 2019年 2018年 3年間計
北海道 25 17 15 57
青森県 1 1 3 5
岩手県 2 1 2 5
秋田県 0 3 1 4
宮城県 9 10 10 29
山形県 1 1 3 5
福島県 9 6 6 21
群馬県 11 8 3 22
栃木県 7 5 8 20
茨城県 11 7 5 23
埼玉県 27 22 26 75
千葉県 17 23 22 62
東京都 676 611 608 1895
神奈川県 52 63 53 168
山梨県 4 4 1 9
長野県 16 16 17 49
新潟県 11 9 8 28
富山県 6 4 2 12
石川県 10 7 4 21
福井県 1 6 5 12
岐阜県 10 14 12 36
静岡県 14 15 19 48
愛知県 60 58 54 172
三重県 6 3 1 10
滋賀県 2 7 8 17
京都府 24 26 22 72
大阪府 113 137 105 355
兵庫県 33 31 19 83
奈良県 3 0 2 5
和歌山県 2 5 1 8
鳥取県 2 1 0 3
島根県 3 1 3 7
岡山県 8 8 4 20
広島県 9 16 6 31
山口県 4 3 2 9
徳島県 2 2 2 6
香川県 5 6 4 15
愛媛県 8 5 6 19
高知県 1 2 2 5
福岡県 31 36 21 88
佐賀県 0 4 0 4
長崎県 2 1 1 4
熊本県 6 5 5 16
大分県 5 1 4 10
宮崎県 1 0 0 1
鹿児島県 1 1 3 5
沖縄県 4 4 3 11

※M&A案件にかかわった買い手、対象企業・事業、売り手のそれぞれの所在地を都道府県別に集計

文:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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