2020年のM&A件数(適時開示ベース)は849件と前年を4件下回った。前年比マイナスは2013年(635件)以来7年ぶりだが、過去10年で最多だった2019年とほぼ同水準で、新型コロナウイルス感染の逆風下ながら、大健闘した形だ。国境をまたぐ海外案件が147件と前年から約50件落ち込んだものの、これを国内案件がカバーする展開となった...
2020年12月のM&Aは前年同月と同数の78件となり、過去10年で最多だった2019年に並んだ。取引金額10億円超のM&Aは19件と2月23件、11月21件に続く年間3番目で、ここへきて「コロナ」以前の月間20件前後のペースに戻した形だ。
2020年9月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比8件減の61件だった。前年を下回るのは2カ月連続。前月比では7件減った。新型コロナの状況下、1~9月の累計件数では前年と同水準を維持しているものの、足元では一服感が広がってきた形だ。
2020年1~6月(上期)の企業別のM&A件数を適時開示情報に基づき集計したところ、三井グループの2社が5件でトップに並んだ。このうち、三井E&Sホールディングス(旧三井造船)は5件すべてで子会社・事業の売り手に回った。