トヨタ自動車<7203>とソフトバンクグループ<9984>は、自動運転車で人やモノを運ぶサービスなどを手がける共同出資会社を設立する。ソフトバンクは米ウーバーテクノロジーズはじめ世界の主要配車サービス(ライドシェア)会社に出資しており、自動運転車の開発や移動サービスに軸足を移そうとするトヨタが自社陣営に加わることになる。

自動運転車はトヨタのコネクテッド=つながるクルマ戦略のゴールとなる(同社ホームページより)

トヨタとの関係が深いKDDI

焦点となるのは自動運転技術の共同開発。だが、トヨタは同技術の核となる移動体通信でソフトバンクのライバルとなるauを展開するKDDI<9433>との関係が深い。しかも、KDDIも次世代通信サービスの目玉として自動運転車開発に取り組んでいる。トヨタとソフトバンクとの提携で、KDDIの立場はどうなるのか?

トヨタとの関わりはKDDI発足当時にさかのぼる。1987年3月にトヨタが中心となり、日本高速通信や東京電力、中部電力が出資して日本移動通信(IDO)が設立された。このIDOが2000年10月に 第二電電やKDDと合併して誕生したのがKDDIである。トヨタは現在もKDDI株の11.53%を保有し、京セラ(持ち株比率12.95%)に次ぐ第2位の大株主だ。トヨタ系ディーラーでauの携帯電話を販売するなど、業務上の関係もある。

自動運転車の規格がバラバラでは投資コストや利便性などで問題があり普及も難しいため、自動運転技術に関わるプレーヤーは技術や資本の提携による「囲い込み」に必死だ。携帯キャリアも例外ではなく、KDDIとしてはトヨタとの提携に期待していたはずだ。