秋の気配とともに2018年度も後半戦を迎える。10月入りを期して社名変更する上場企業は16社ある。年度スタートの4月の11社を上回る。さて、その顔ぶれは。

社名変更を予定する企業のうち最も業歴が長いのが三井松島産業<1518>。持ち株会社制移行に伴い、「三井松島ホールディングス」に変更する。同社は1913(大正2)年に長崎県松島で「松島炭鉱」として発足し、100年以上の歴史を持つ。2001年に国内炭鉱事業から撤退し、現在は豪州やインドネシア、カナダで石炭事業を継続している。また、積極的なM&A(合併・買収)で介護事業や衣料事業に進出し、経営多角化を推進してきた。

「ZOZO」「マジェスティ」…ブランド名と社名を同じに

注目度といえば、国内最大の衣料品通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイ<3092>。プライベートブランド「ZOZO」の展開に今年から乗り出しており、新社名もブランド名と同じ「ZOZO」に統一する。

身体の寸法を計測できる採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT」で計測した体型データから顧客一人ひとりの体型に合わせたスーツやシャツ、デニムパンツなどを「ZOZO」ブランドで提供を始めた。同社の前澤友作社長は先に、米スペースX社が2023年に打ち上げを目指す民間初の月周回計画の最初の搭乗者になることで“世界的ニュース”の主役になったばかり。

マルマン<7834>は、「マジェスティゴルフ」へ。同社のゴルフクラブの旗艦ブランド「マジェスティ」と同じ社名とする。健康食品関連事業の分社化に伴い、ゴルフクラブに経営資源を集中する。マルマンはかつて、グループ会社で手がける禁煙グッズの「禁煙パイポ」で一世を風靡した。

ホールディングスへの移行は半数の8社

「松屋」「松乃家」で知られる松屋フーズ<9887>は「松屋フーズホールディングス」とし、持ち株会社に移行する。事業会社としての松屋フーズは持ち株会社の下にぶらさがる形となる。同社は牛丼をはじめ、とんかつ、割烹、ラーメン、寿司、カフェレストランなど多様な業態に進出し、海外での店舗展開にも力を入れている。持ち株会社化により経営の機動性を高める。

牛丼大手3社では、「吉野家」<9861>の吉野家ホールディングスは2007年、「すき家」のゼンショーホールディングスが2011年に持ち株会社制に移行している。同じ外食では、「和食麺処」「味の民芸」などを展開するサガミチェーンも同様も「サガミホールディングス」となる。

体型補正下着の業界最大手、マルコ<9980>は「MRKホールディングス」に変更する。同社は2016年にRIZAPグループの傘下に入った。

「ホールディングス」の名前で持ち株会社に移行するのは16社中、8社と半分を占める。いずれも経営と執行の分離による意思決定の迅速化やガバナンス(組織統治)強化などを理由としている。

〇2018年10月に予定される社名変更(上場企業、証券コード順)

現社名新社名主な事業
三井松島産業 三井松島ホールディングス 石炭事業
クオール クオールホールディングス 調剤薬局
スタートトゥデイ ZOZO 衣料品ネット通販
小松精練 小松マテーレ 繊維製品
セブンシーズホールディングス FRACTALE 不動産業
インフォテリア アステリア ソフトウエア
アークン フーバーブレイン ソフトウエア
マースエンジニアリング マースグループホールディングス パチンコ店用機器
イマジカ・ロボット・ホールディングス IMAGICA GROUP 映像制作
NEW ART NEW ART HOLDINGS 宝飾品
マルマン マジェスティ ゴルフ ゴルフクラブ
As-meエステール エステールホールディングス宝飾品
日本バルカー工業 バルカー 産業用シール材
松屋フーズ 松屋フーズホールディングス 外食
サガミチェーン サガミホールディングス 外食
マルコ MRKホールディングス 体型補正下着