登録仮想通貨交換業者であるテックビューロ(大阪市西区)は、同社が保管しているビットコインなどの仮想通貨約67億円分が不正流出したと発表した。

フィスコグループがテックビューロを子会社化

この事態を受けテックビューロは、顧客への補償のため株主であるフィスコ<3807>のグループ会社から50億円の資金援助を受けるとともに、フィスコグループはテックビューロ株式の過半数を取得する。

さらにテックビューロはフィスコグループから過半数以上の取締役と監査役を受け入れ、現経営陣は役員を退任する。

仮想通貨交換業者のM&Aが増加

流出した約67億円のうち、テックビューロが保有していたのが約22億円分で、残りの約45億円分が顧客の資産。現時点で被害額が判明しているのはビットコインだけで、モナコインとビットコインキャッシュは調査中だが、被害額総額は67億円を超えない見通しという。

テックビューロによると2018年9月17日にサーバに異常が発生し、18日に被害が判明。その後、財務局に報告するとともに、原因分析や捜査当局への被害申告などを行った。

現在、仮想通貨の入出金システムは稼働しておらず、再稼働に向けてテックビューロの株主であるカイカ<2315>の技術支援を受けながらセキュリティーのチェックなどを行っている。復旧のめどは立っていない。

今回テックビューロの不正流出事件は、金融庁が仮想通貨交換業者にセキュリティー強化などを求めている中で起こった。金融庁はこれまでに5社に対して業務停止命令及び業務改善命令を、12社に業務改善命令を下していた。

仮想通貨交換業の登録業者の中には資金面、人材面で金融庁のこうした命令に対応できない企業があると言われている。

今後、金融庁による指導や命令が一段と厳しくなることが予想されるとともに、大手企業による仮想通貨交換業者のM&Aの可能性が高まるものと思われる。

文:M&A Online編集部