2018年6月19日、メルカリが東証マザーズに上場を果たした。今年最も注目を浴びたこのIPOでは、募集価格3,000円を約1.7倍上回る5,000円の初値をつけ、一時は6,000円まで上昇した。6,000円をつけたときの時価総額は8,000億円を超えており、一瞬ではあるがメルカリは瞬く間に日本の時価総額ランキングトップ200に入り込んだ。今回は、そんな大きく注目を集めているメルカリを、最近多くのメディアで取り上げられ始めている「会計的思考」に基づいて分析し、実態を探っていきたい。

取引が増えれば増えるほど、利益が生まれるシンプルなビジネス

 まず、メルカリのビジネスについて整理してみる。最近「メルチャリ」や「Merpay」などの新規サービスが次々にリリースされているが、メルカリはフリマアプリの単一セグメントであり、まだ売上高のほとんどはフリマアプリによるものが占めていると考えられる。下図は、「新規上場申請のための有価証券報告書(以下、有報)」に記載されている、フリマアプリ事業の事業系統図である。

 実際にこのサービスを利用されたことがある方なら既に知っているであろうが、メルカリは出品者と購入者の間に入り、取引金額の10%を差し引くという非常にシンプルなビジネスを行っている。この10%部分を純額で売上高として計上しているため、売上原価はほとんど計上されない。つまり、取引量が増えれば増えるほど、利益も生まれるシンプルなビジネスであるということだ。