武田薬品工業<4502>はアイルランドの製薬会社シャイアー買収の申出に関して、中国国家市場監督管理総局から無条件の許可を得た。

シャイアー買収については2018年7月10日に米国連邦取引委員会から許可を取得しており、さらに同年8月28日にはブラジルの経済擁護行政委員会からも同様の許可を得ていた。

中国国家市場監督管理総局からの許可取得によってシャイアー買収の手続きがまた一歩進んだことになる。

シャイアー買収の2つの特徴とは

武田薬品によるシャイアー買収については、他の規制の許可をはじめいくつかのクリアすべき事項がある。まずは2018年10月-12月の間に武田薬品とシャイアーによるそれぞれの株主への通知書類の発送。

その後武田薬品の株主総会、英国の裁判所の指示に従って行うシャイアー株主の集会と同裁判所による認可などが必要になる。 

武田薬品によるシャイアーの買収には二つ特徴がある。一つは英国の法制度「スキーム・オブ・アレンジメント」。同制度はシャイアー株主の過半数、議決権の75%以上の賛成、裁判所の認可という条件を満たせば、反対する株主がいても100%の株式を取得できるというもの。 

もう一つは日本の「産業競争力強化法」の改正。2018年4月から自社株を対価とするM&Aを実施しやすいように、会社法の特例措置が講じられることになった。

これによって6兆8000億円という日本企業過去最高額のM&Aが可能になったわけで、武田薬品はシャイアーの株主に、シャイア-株式1株に対し30.33ドル(買収を発表した2018年5月8日時点で3305円)と武田薬品株0.839株(同3804円)を対価として支払う。

武田薬品のシャイアー買収にはまだいくつかのハードルがある。

文:M&A Online編集部