2018年4月18日、シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営していたスマートデイズ(東京都中央区)による民事再生手続きが棄却され、破産手続きへと移行することが決定された。この一件は世間でも大々的に取り上げられ、不動産業界における仲介業者の倫理性について疑問視される声が飛び交うようになった。

しかし、同時に注目されているのが、スマートデイズと提携して購入者に対して融資を行っていたスルガ銀行だ。ここ数日、スルガ銀行内に設置された第三者委員会による調査や金融庁による検査によって、審査資料の改竄や、スルガ銀行の創業家である岡野光喜会長への不透明な融資など、様々な疑惑が湧き上がっている。一体同社では何が起こっているのだろうか。

スマートデイズが破綻した経緯

まず、スマートデイズが破産した経緯を簡単に整理しておく。スマートデイズは、年収約1000万円前後の高給サラリーマンをターゲットに、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を販売することを主たる事業として活動してきた。その際の売り文句が、「30年間の家賃保証と、毎月数万円の利益」だ。おそらく、これに節税の話などもおり混ぜて、巧みに高給サラリーマンに近づいて営業を行っていたのであろう。

かぼちゃの馬車と呼ばれるシェアハウスの物件は1億4000万円ほどであったとのことである。しかし実際には、スマートデイズの最終顧客であるサラリーマンの間で複数の不動産業者に転売を行っていたことから、この1億4000万円という販売価格にはかなりの利益が乗っていたとのことだ。そのため、スマートデイズはしばらくシェアハウスの客入りが振るわなくても、販売時に得た売却益からある程度の家賃保証を捻出することは可能だったと考えられる。

ところが、この「かぼちゃの馬車」についてはあまり入居者からの評判がよくなかった。共用スペースはシャワーくらいのもので、リビングもなく、とてもシェアハウスとは呼べない居住環境であったという。そのため、入居者は一向に増えず、スマートデイズは家賃収入をはるかに上回る家賃保証金額をオーナーに支払い続けなければならなくなり、この状況が続いた挙句遂に資金ショートし、家賃保証をストップせざるをえない状況へと追い込まれたのだ。