日本電産<6594>の永守重信会長は25日、東京都内で開いた第1四半期(4~6月)決算の説明会で「これまでに60社ほどのM&Aをやってきた。これからもやっていく。これによってシナジー(相乗効果)を出していく」と述べ、引き続きM&Aを積極的に行っていく考えを改めて示した。

あらゆる時間をM&Aで買う 

さらに新たに工場を建設して、人を採用して、技術を習得する方法では時間がかかり過ぎる。これに対しM&Aによって企業を買収することで「工場を手に入れることができ、設備も使える。さらにマーケットも手に入れることができる」と発言。 

そのうえで「私はM&Aで時間を買っている。顧客を開拓する時間、開発の時間、生産技術を確立する時間、あらゆる時間をM&Aで買っている。だから短い時間で垂直立ち上げができている」との持論を展開した。 

顧客を確保したうえでの大増産を実施 

今後の経営については生産能力の大増強を行うとし「車載用モーター、ロボット関連の減速機、家電用のモーターが大きな成長の段階にきている。これら分野に5000億円の投資を行う。すでに前年比2倍近い投資が実施されている」と状況を説明。 

特に車載用については「強い引き合いがあり、出荷も大幅に増えている」とし、トラクションモーター(駆動用モーター)、EPS(電動パワーステアリング)、次世代のブレーキモーターの3分野に重点的に投資していく方針で、中国、ドイツ、ポーランド、メキシコなどでの具体的な増強計画を明らかにした。

さらに増産投資については「すべて顧客を確保したうえで増産に踏み切っている」とし、需要の増加に対応したものであることや、「現在納期が11カ月のものもあり、増産によって短くしていかなくてはならない」との考えを示した。 

2020年の目標として掲げている売上高2兆円、連結営業利益率15%以上の達成については、「自信満々で経営をしている」と締めくくった。

文:M&A Online編集部