楽天<4755>が新型コロナウイルス感染の陰陽性を判断するPCR検査サービス事業に再挑戦する。同社は2020年4月20日に関東圏の法人向けにPCR検査キットの販売を始めたが、10日後の4月30日に検査キットの調達先企業の経営体制の変更を理由に販売を中止していた。

今回はタカラバイオ<4974>と共同開発した新型コロナウイルス不活化のための溶液などを含む検査キットを用いることで、新型コロナウイルスPCR検査サービス事業に再参入した。

同社では「自社の利益を追求するのではなく、企業・団体の負担を抑えるために利用しやすい販売価格を設定した」としており、数人分をまとめて検査するプーリング方式の価格を1検査当たり4980円(税抜き)とした。

ソフトバンクグループ<9984>は子会社の新型コロナウイルス検査センター(東京都港区)が9月から、新型コロナウイルスのPCR検査を1検査当たり2000円(税抜き、送料、梱包費などは除く)という低価格で実施中で、同検査事業で利益が出た場合は医療機関などに寄付するという。

両社グループは携帯電話事業や通信販売事業でシェアや利益を巡り競合関係にあるが、新型コロナウイルスPCR検査サービス事業では社会貢献という新しい切り口で競い合うことになりそうだ。

楽天の検査費用は4980円

楽天は医療機関と提携し、企業や、自治体、病院、介護施設、学校などの団体を対象に、唾液で新型コロナウイルス感染の有無を判断できるPCR検査キットの販売を始めた。

同キットはソフトバンクグループと同じタカラバイオのPCR検査試薬を用いるもので、今回楽天ではタカラバイオと共同で、新たに同試薬に合わせた新型コロナウイルス不活化のための溶液や唾液採取容器などを開発した。

楽天のPCR検査キット(同社ニュースリリースより)

不活化溶液は新型コロナウイルスの感染力を奪うもので、これによって輸送や検査時の危険性を下げることができるという。今回の検査キットは唾液で検査ができるため唾液採取容器なども開発した。

検査は申し込みを行うと、必要数の検査キットが企業や団体に届き、それぞれが唾液を採取し、企業や団体ごとにまとめて、楽天が提携する検査ラボに送付すれば、検体到着後、最短即日から2-3営業日以内に検査結果が届く仕組み。

販売価格は1件ずつPCR検査を行う通常検査は1検査当たり7980円(税抜き)、4人分をまとめて検査するプーリング方式は1検査当たり4980円(同)。