ブルドックソース<2804>が好調だ。2021年3月期上半期の営業利益が前年度比48.4%もの増益となったほか、経常利益が同31.8%増、当期利益が同40.1%増といずれも大幅な増益を達成した。

コロナ禍の中、外食向けの業務用が振るわないため、厳しい状況が予想されたものの、内食需要(食材)や中食需要(惣菜)の増加に伴い、ソースやもんじゃ焼き材料セットなどの家庭用が順調に伸びたのが要因だ。

原材料調達の見直しや情報の共有化などによる経費の削減を進めたほか、新型コロナウイルスの感染拡大に伴いマーケティング戦略を変更し、地域限定のお好み焼き材料セットの緊急発売や、オンライン料理教室の実施などによる新規需要の創出に取り組んだのも功を奏した。

ただ同社では2020年5月に発表した2021年3月期通期の業績見通しを修正しておらず、営業利益は増益となるものの、経常利益と当期利益は減益の予想だ。上半期の状況やGoToキャンペーンによる外食業や観光業へのプラス効果を考えると、2021年3月期は2017年3月期以来4年ぶりに増収増益(営業、経常、当期の全段階の利益)となる可能性がありそうだ。

業務用の落ち込みを家庭用がカバー

ブルドックソースは食料品卸商の三澤屋商店として1902年に開業した企業で、118年の歴史を持つ。創業から3年後の1905年にソースの製造販売を始め、1926年に東京でブルドックソース食品を設立した。

2005年に大阪のソースメーカーのイカリソースの営業を譲受したほか、2019年には「ミツワソース」「ヒガシマルソース」などのブランドで知られる広島のソースメーカーのサンフーズを子会社化し、業容を拡大している。

ブルドックソースの沿革
1902 食料品卸商三澤屋商店として開業
1905 ソースの製造販売を開始
1926 東京でブルドックソース食品を設立
1973 東京証券取引所市場第二部に上場
2005 子会社のサンワフーズをイカリソースに商号変更し、イカリソース(旧サンワフーズ)が更生会社のイカリソースの営業を譲受
2019 広島のソースメーカーのサンフーズを子会社化

2018年3月期は増収ながら新ブランドの立ち上げに伴う減価償却費の増加や販売促進費の増加などから営業利益は減益となった。2019年3月期も増収ながらやはり減価償却費の増加や販売促進費が増加し、営業、経常、当期のすべての段階で減益となった。2020年3月期も増収を達成したものの前年度に計上した固定資産売却益がなくなったため、当期利益が減益となった。

2021年3月期の見通しは、売上高が178億円(前年度比3.3%増)、営業利益が6億7000万円(同4.7%増)と増収営業増益ながら、経常利益は9億8000万円(同5.8%減)、当期利益は6億7000万円(同3.2%減)と減益となる。

同業績見通しでは、経常利益は上期の6億8200万円に対し下期は2億9800万円、当期利益は上期の4億7500万円に対し下期は1億9500万円にとどまる。

下期は業務用に新型コロナウイルスの影響が残るものの、家庭用が好調なほか、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うさまざまな取り組みの効果が見込まれる。

ここ3年間は微増ながら増収を維持してきたものの利益が減益傾向にあった同社だが、コロナ禍を機に増益基調に転じる可能性は十分にありそうだ。

【ブルドックソースの業績推移】単位:億円、2021年3月期は予想

  2017年3月期 2018年3月期 2019年3月期 2020年3月期 2021年3月期
売上高 167.6 167.91 170.1 172.35 178
営業利益 9.58 7.24 4.3 6.39 6.7
経常利益 11.99 12.54 10.2 10.4 9.8
当期利益 8.08 8.83 7.73 6.92 6.7

文:M&A Online編集部