2020年11月11日、米アップルがARMアーキテクチャー(基本設計)の独自CPU「Apple Silicon」を初搭載した新型「Macシリーズ」を発表する。ARMアーキテクチャーといえば、同社の「iPad」などのCPUに採用されている。ということは「iPad」でMacOSが稼働する「MacPad」が登場する可能性があるということだ。

同じCPUを使う「iPad Pro」と「Mac」

「M1」と呼ばれるApple Siliconの正体は、最新の「iPhone12」や「iPad Air」に搭載されている「A14 Bionic」の改良型「A14X Bionic」の互換品とみられる。「A14X Bionic」のベンチマークスコアはマルチコアで7220と、現行「iPad Pro」に搭載されている「A12Z Bionic」の4657や、登場したばかりの「A14 Bionic」の4198を大幅に上回るとも伝えられる。

「A14X」搭載機はまだ発売されていないため、実際にこれだけの性能があるのかどうかは分からない。しかし、もし事実だとしたら「MacBook Pro」の最上位モデルに搭載するインテルの「Core i9-9980HK」のマルチコアスコア6869〜7097を上回ることになる。

では「iPadシリーズ」と「MacBook Air」の最安モデルとの性能を比較してみよう。「MacBook Air」を上回る性能があれば、MacOSが確実に稼働することになる。すでに発売されている現行の「iPad Pro」と「iPad Air」はCPUの性能は合格、記憶容量も最安モデル以外はクリアできそうだ。

問題はメモリー。「iPad Pro」は6GB、「iPad Air」は4GBと、「MacBook Air」の8GBに届かない。現行のMacOS「Catalina」では、8GBでも情報量の多い処理や複数のソフトウエアを同時に使うには厳しい。6GBでは通常使用でもかなり厳しく、4GBではまともに動かないだろう。

「Apple Silicon」搭載の「Macシリーズ」には新MacOSの「Big Sur(ビッグサー)」が搭載されるが、必要となるハード要件は変わらないとみられる。つまり同じアーキテクチャーのCPUを搭載していても、無条件でMacOSが稼働するとは限らない。とりわけメモリー容量の不足は厳しいだろう。

ARMアーキテクチャーのCPUで稼働する新MacOS「Big Sur」(同社ホームページより)