イオン<8267>が生鮮食品や日用品などを取り扱う傘下のディスカウントストアのビッグ・エー(東京都板橋区)と、アコレ(千葉市)の2社を経営統合する。

ビッグ・エーはダイエーの子会社で、ダイエーがイオン傘下に入ったことで2019年にイオングループ入りした。アコレはイオンが2014年に設立した企業で、ビッグ・エーが2021年3月1日に、アコレの店舗事業を吸収分割によって承継する。

2020年8月末時点で、ビッグ・エーとアコレの合計店舗数は344店舗、従業員は2771人に達する。ビッグ・エーは経営統合を機に2025年度には首都圏で店舗数を500店に拡大する計画で、コロナ禍の中、積極的な事業展開に乗り出す。経営統合後のビッグ・エーはどのような企業になるのか。

ダイエーの子会社としてスタート

ビッグ・エーは1979年8月に、ダイエーが米国ワールド・ワイド・チェーンストア・システムズの指導のもとに設立された企業で、同年11月に埼玉県大宮市(現さいたま市)に1号店をオープンした。

翌年の1月には東京都足立区に都内1号店をオープンし徐々に店舗網を広げ、1990年には年商200億円に達した。フランチャイズ事業を始めた1995年からは成長のスピードが上がり、1999年に年商400億円、2007年に年商600億円を達成した。

民間の調査会社によると2020年2月期の売上高は700億円(前年度比1.4%増)で、当期利益は明らかになっていない。前年の2019年2月期は売上高が690億円(同4.8%増)、当期損益は2億2800万円の赤字(前年度は8億2700万円の赤字)だった。

同時期(2019年2月期)のアコレの売上高は500億円(前年度横ばい)、当期損益は9億7900万円の赤字(前年度は12億5000万円の赤字)だった。このため新生ビッグ・エーの売上高は1000億円を超える見通しだ。

経営統合後は商品仕入の集約や物流の統合、物流と連動したローコストオペレーションの水平展開、本部機能の集約などに取り組む計画で、利益の方も上向く可能性は高い。

グループの成長戦略の柱に

イオンではディスカウント事業をグループの新たな成長戦略の柱と位置づけており、両社の経営統合によって、「首都圏での小型のディスカウント事業のドミナンス(優位性)を加速する」としている。

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う在宅勤務や巣ごもり需要が拡大する中、大型の総合スーパーの苦戦を後目に、小型の食品スーパーの業績が好調に推移している現状を見る限り、新生ビッグ・エーの視界は決して悪くはなさそうだ。

文:M&A Online編集部