平和<6412>傘下のゴルフ場運営会社パシフィックゴルフマネージメント(PGM、東京都台東区)がアコーディア・ゴルフ(アコーディア、東京都品川区)とネクスト・ゴルフ・マネジメント(ネクスト、同)から2ゴルフ場ずつ合わせて4ゴルフ場を買収することになった。

平和がPGMホールディングスをTOB株式公開買い付け)で子会社化した2011年以降では、2015年に経営再建中の千葉国際カントリークラブを買収したのを皮切りに、この6年間で適時開示したゴルフ場の買収は今回で11件目となる。

平和はゴルフ場の積極的なM&Aを事業戦略として掲げており、今後もゴルフ場の買収は続く見通しで、勢力図は徐々に塗り変わっていきそうだ。

ジャック・ニクラウス氏設計のゴルフ場も売却

買収するのはアコーディアの子会社アコーディアAH02(東京都品川区)が所有する石岡ゴルフ倶楽部(茨城県小美玉市、18ホール)と、南市原ゴルフクラブ(千葉県市原市、同)、ネクストが所有する武蔵ゴルフクラブ(埼玉県鳩山町、同)と、きみさらずゴルフリンクス(千葉県木更津市、同)の4ゴルフ場。

アコーディア、ネクストはともに売却の理由を「収益実績、将来の収益計画、ゴルフ場のポートフォリオ戦略などを慎重に検討した結果」としており、4ゴルフ場とも業績が振るわなかったことがうかがえる。

アコーディアが売却する2ゴルフ場の2020年3月期の合計の売上高は14億2200万円で、ネクストが売却する2ゴルフ場の2020年3月期の合計の売上高は14億8500万円だった。

石岡ゴルフ倶楽部は帝王と呼ばれたプロゴルファー・ジャック・ニクラウス氏の設計で、過去に8年連続で男子ツアーが開催された名門コース。

南市原ゴルフクラブは小林光昭氏の設計で、自然の地形をそのままに造成しており、武蔵ゴルフクラブは安田幸吉氏、川村四郎氏による設計で、高低差が 10メートルに満たないのが特徴。

きみさらずゴルフリンクスはコース設計の鬼才と呼ばれるピート・ダイ氏が日本で初めて設計したコースで、リンクスコース(海沿いのコース)のような独特なアンジュレーション(地表の起伏)や大胆なハザード(障害区域)などの特徴を持つ。

平和のM&A
2015 経営再建中の千葉国際カントリークラブを取得
2015 福岡国際カントリークラブを取得
2016 レジャー施設運営のZERO・Managementから岐阜県のゴルフ場を取得
2016 茨城県でゴルフ場運営の鹿島の杜カントリー倶楽部を子会社化
2017 森永製菓グループから富津田倉ゴルフを取得
2017 経営再建中の滋賀ゴルフ倶楽部を子会社化
2017 福岡県でゴルフ場運営の福岡飯塚ゴルフを買収
2017 千葉県富津市のゴルフ場を運営する千葉竹岡ゴルフを子会社化
2018 ゴルフ場経営のレイクウッド総成、レイクウッド大多喜を子会社化
2019 レイクウッドゴルフクラブ富岡コースを取得
2020 アコーディア、ネクストの4ゴルフ場を取得


PGMとアコーディアグループの差はどこまで縮まる

これら4ゴルフ場を買収したPGMは従業員数9541人(2020年3月31日時点)で、141ゴルフ場 (18ホール換算 173コース)を運営しており、2020年3月期の売上高は829億6000万円だった。2020年12月からは新たに4ゴルフ場が加わり、運営ゴルフ場は145になる。

アコーディアは134のゴルフ場と26のゴルフ練習場を運営(2020年10月7日時点)しており、ネクストは2019年3月に、オリックス・ゴルフ・マネジメントの事業を譲り受けて業務を開始した企業で、39のゴルフ場と2カ所のゴルフ練習場を保有している。

ネクストは2019年3月から、アコーディアグループとして連携や協業を進めており、2020年10月にはアコーディアとネクスト両社の施設で相互に利用できる「ACCORDIA NEXTポイントプログラム」をスタートさせている。

4ゴルフ場の売却でアコーディアのゴルフ場数は132に、ネクストは37になる。145に運営ゴルフ場数を伸ばしたPGMと、アコーディアグループの差はどこまで縮まるのだろうか。

【PGM、アコーディア、ネクストの運営数】

  PGM アコーディアネクスト
ゴルフ場 141→145 134→132 39→37
練習場 26 2

文:M&A Online編集部