菅義偉首相が食事中の会話の際にマスクを着用するよう呼びかけるなど、飲食時の新型コロナウイルス感染防止策に注目が集まる中、企業によるさまざまな取り組みが現れてきた。

ハウステンボス(長崎県佐世保市)は食事中の会話の際に、ハンカチや紙ナフキンなどを口に当てることを入場の条件としたほか、シュッティヤナセ(東京都渋谷区)は「食べない忘年会・新年会」プランを販売。HiRASAWA(東京都新宿区)も着けたままで飲食ができるマウスシールド「イートシールド」を売り出した。

飲食店は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、厳しい経営に追い込まれており、まだまだアイデアあふれる感染防止策が生み出されそうだ。

入場の条件を強化

旅行大手のエイチ・アイ・エス<9603>の子会社でテーマパーク事業を手がけるハウステンボスは現在、入園時に検温、手指の消毒、マスク着用の確認、確認書による体調状況、感染者との接触状況を確認している。

同社ニュースリリースより

この確認書の中に「食事中の会話の際に、ハンカチや紙ナフキンなどを口に当てて飛沫感染防止に協力をいただける方」との文言を追加した。すでに11月18日から実施しており、ホームページでも協力を呼びかけている。

ハウステンボスはオランダの街並みを再現したテーマパークで、日本一の広さを持ち、園内には多数のホテル、レストラン、カフェなどがある。

料理は持ち帰り自宅で

シュッティヤナセは大勢での会食や混みあった店内での飲食に不安を感じる顧客を対象に、2020年11月18日から恵比寿イーストギャラリー(東京都渋谷区)で「食べない忘年会・新年会プラン」の提供を始めた。

持ち帰り料理(同社ニュースリリースより)

三密(密閉、密集、密接)を避けるため施設内での会食を行わず、主催者の挨拶や集合写真の撮影などを短時間で行い、料理は持ち帰り自宅で味わってもらうという内容。

同社は東京・恵比寿で忘年会や新年会などの貸し切りパーティーを20年以上行っており、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、忘年会や新年会が中止に追い込まれる中、安心、安全な宴会方法として、今回のプランを打ち出した。

ジョッキビールもそのまま飲める

メニューやパンフレット、ポスターなど食に特化したデザイン制作会社のHiRASAWAは2020年11月16日 に、着けたままで飲食ができるイートシールドの販売を始めた。

同社ニュースリリースより

口元部分のフィルムが可動する構造のため、ジョッキを使用する際も特別な動作を行うことなくビールなどを飲むことができる。食事中の会話も煩わしい動作が必要ないため、会話のテンポや雰囲気を壊すことがないという。

同社ではイートシールドを導入することで、忘新年会などの開催を懸念している企業などに対して「コロナ対策に力を入れている飲食店」という姿勢を発信できるとしている。

文:M&A Online編集部