日本ペイントホールディングス(HD)<4612>は、ガーナ大学医学部附属野口記念医学研究所と共同で、光触媒を用いた水性塗料に新型コロナウイルスを減少させる効果があることを確認した。 

ガラス表面と、塗料表面に新型コロナウイルスを接触させて比較したところ、12時間後に塗料表面ではガラス表面に対し新型コロナウイルスが99%以上減少したという。 

実用化できればテーブルや椅子などのアルコールや洗剤などでのふき取りが不要になるほか、壁や床、ドアノブなどでも利用できれば感染リスクを大きく下げることができそう。 

新型コロナウイルスについてはワクチンや治療薬をはじめ、ウイルスの感染力を抑えるためのさまざまな技術が開発されており、自粛生活に終止符を打つ日はそう遠くないかもしれない。 

99%以上新型コロナウイルスが減少 

日本ペイントHDは試験用に可視光応答形光触媒採用水性塗料を開発。ガーナ大学内の施設内で同塗料を塗布した試験片に、新型コロナウイルスを含むウイルス液を接種し、蛍光灯を当てる実験を行った。 

ウイルス液接種12時間後に新型コロナウイルスの残存率を測定したところ、塗料を塗布しなかったガラス面に対し、塗料を塗布した試験片ではウイルスが99%以上減少した。 

この結果に対して東京農工大学農学部附属国際家畜感染症防疫研究教育センター長の水谷哲也教授は「水性塗料の塗膜表面に接触させた新型コロナウイルスへの不活性効果が実験室において確認できたことは、塗膜表面に機能を付与する技術として、今後の活用に期待できる」としている。 

ガーナ大学医学部附属野口記念医学研究所は1979年に日本の無償資金協力で設立された機関で、感染症の調査機関として世界保健機関(WHO)から認定されている。

 日本ペイントHDは建築用塗料や、橋梁・プラントなどの大型構造物重防食用塗料、自動車補修用塗料などの大手で、2021年1月にシンガポールの塗料大手ウットラムの子会社になると2020年8月に発表している。

文:M&A Online編集部