「パナソニック」とともに進化する中国の「ローソン」日本は?

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コンビニエンスストアのローソン<2651>が中国で進化を遂げている。ローソンの現地子会社である大連羅森便利店有限公司は、パナソニック<6752>の現地子会社の松下電器(中国)有限公司と連携して2021年7月30日に、中国・大連市にアフターコロナとSDGs(持続可能な開発目標)に対応した店舗「ローソン大連青泥窪橋旗艦店」をオープンした。

パナソニックの省エネ・省炭素の最新設備をはじめ、人と接触せずに済むロッカー、商品、広告などの情報を表示するデジタルサイネージ、学校に寄贈する本寄贈ボックスなどを設置した。さらにパナソニックの中国の植物工場で生産した水耕栽培野菜の販売も行う計画だ。

ローソンは日本国内では新型コロナウイルス感染症拡大に伴う消費行動の変化に対応した店舗の改装に取り組んでおり、今後はアフターコロナやSDGs対応などにも拡大していきそうだ。

ウイルスなどを除去できるエアコンを採用

ローソン大連青泥窪橋旗艦店では、売場の冷蔵商品ケースの室外機に、地球温暖化係数の低い冷媒を使用しており、高効率なLED(発光ダイオード)照明、省エネ実行支援システムなども採用した。

また、ウイルスや菌などを除去できるエアコンや、空間除菌脱臭機などを導入したほか、販売する野菜の一部は、パナソニックの中国の工場で農薬不使用、低細菌環境下で生産されたものを用いる。

ローソン大連青泥窪橋旗艦店の内部イメージ(ニュースリリースより)

さらに店舗外壁面に設置するIoT(モノのインターネット)非対面ロッカーは、専用のアプリで注文した商品を、店内で人と接触せずに受け取れるほか、本寄贈ボックスに寄贈された本は、要望があった学校に提供する。

ディスプレー13台とプロジェクター1台を活用するデジタルサイネージでは、クラウド経由でコンテンツの配信や管理が可能で、広告配信モデルの検証を行うという。

ローソンは1996年に中国に進出し、現在は3773店舗(2021年6月末時点)を展開しており、2021年までに4000店舗、2025年までに1万店舗に拡大する計画を持つ。

人との接触がない電子レンジを導入

一方、日本国内では、新型コロナウイルス感染症拡大以降、リモートワークの浸透や外出自粛などにより、惣菜系の冷凍食品や食卓のおかずとなるチルド総菜が伸びているため、こうしたニーズに対応できる店舗への改装を進めている。

店内で調理する商品の需要増に対応した厨房設備の新設や、コロッケや唐揚げなどの揚げ物の個包装、冷凍食品売場の拡大、接触を避けたい利用客向けの電子レンジのセルフ化などがそれで、すでに2021年7月末まで492店舗で実施した。

今後はこの成果を踏まえ、地域や店舗によって異なるニーズを確認したうえで、全国の約5000店舗への拡大に向けた検証を進めるという。

日本と中国は文化や市場環境が大きく異なるが、新型コロナウイルスの前では共通点は多そうだ。

文:M&A Online編集部

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