前澤友作氏が大株主のアパレル企業「アダストリア」業績に再び暗雲か

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写真はイメージです

「GLOBAL WORK(グローバルワーク)」「niko and ...(ニコアンド)」「LOWRYS FARM(ローリーズファーム)」などの女性用カジュアル衣料を中心に事業展開するアダストリア<2685>の業績に再び暗雲が立ち込め始めた。

2022年2月期はコロナ禍を跳ね返し増収増益に転じる計画で、2022年2月期第1四半期(2021年3~5月)は、計画通り順調に売り上げを伸ばしていた。ところが、第2四半期入りの6月に月次の売上高が2ケタの落ち込みとなった。

緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置が続き、店舗での客足が遠のいたのが要因で、既存店の客数の減少率は20%を越えた。

東京都や大阪府、神奈川県などに発出されている緊急事態宣言やまん延防止等重点措置は8月22日まで延長されており、第2四半期はほぼこの期間と重なる。

果たして通期目標の売上高2190億円(前年度比19.1%増)、営業利益65億円(同約8.5倍)、経常利益65億円(同約2.2倍)、当期利益38億円(前年度は6億9300万円の赤字)の実現は可能だろうか。

6月の来店客数は約20%減

アダストリアの2022年2月期第1四半期は、売上高463億8700万円で前年同期比39.4%増えた。前年同期は4月25日から約2週間、国内の全店舗1248店舗が休業していたが、この期は4月25日時点での休業店舗数が345店舗にとどまったことが増収につながった。

損益の方は営業利益が6億2400万円(前年同期は47億5800万円の赤字)、経常利益は9億6100万円(同48億2200万円の赤字)、当期利益は2億6900万円(同36億8100万円の赤字)となり、すべての段階で黒字転換した。

この間の既存店売上高は3カ月平均で同145.7%となり、順調な回復を見せていた。ところが6月は同83.8%と2ケタの落ち込みとなった。

緊急事態宣言などにより時短営業や土日休業の店舗数が、6月1日時点で全体の約半分の626店、6月20日時点で全体の約4割の503店に及んだのが響いた。これに伴い、来店客数は3~5月に前年比130.6%だったのが、6月は同79.4%にまで急落した。

ブランド別では「GLOBAL WORK(グローバルワーク)」「studio CLIP(スタディオクリップ)」「LEPSIM(レプシィム)」などが店舗での売り上げを落とした一方、「HARE(ハレ)」「PAGEBOY(ページボーイ)」「Elura(エルーラ)」などの店舗売り上げは好調に推移した。また、いずれのブランドも公式ウェブストア「.st(ドットエスティ)」の売り上げは前年実績を上回ったという。

6月は緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に加え、気温が低く推移したのも売り上げに影響した。7月、8月は緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の影響は避けられないが、天候がプラスに働く可能性はありそうだ。

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