「定食屋」や「バーガー店」に変わる居酒屋たち

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「TORIKI BURGER」のチキンバーガー(ニュースリリースより)

居酒屋業界で新業態の開発が相次いでいる。「庄や」などを展開する大庄<9979>は7月15日に、定食業態「巣ごもり食堂」などの新業態への転換を進めると発表した。

「鳥貴族」を展開する鳥貴族ホールディングス<3193>は8月に、チキンバーガー専門店「TORIKI BURGER」の1号店をオープンする。「和民」などを展開するワタミ<7522>も2020年10月に1号店を開店した焼肉業態「焼肉の和民」を、2022年3月末までに120店舗に増やす。

居酒屋業界は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で大打撃を受けており、コロナ収束後も、生活様式の変化や、 宴会、インバウンド需要などの回復が当面見込めないとの見方が多く、今後も新業態開発の勢いは衰えそうにない。

巣ごもり食堂の出店を加速

大庄は3月に「巣ごもり食堂」の1号店を開店しており、今後出店を加速する。 また、6月には、ふわふわな「つくね」 と、大ぶりな「唐揚げ」、店舗で仕込む「漬け込みレモンサワー」を売りにした新ブランド「手ごね屋」の1号店と、全テーブルにレモンサワーサーバーを完備した「ときわ亭」の1号店をそれぞれ開店しており、今後店舗数を増やしていく。

さらにマグロをさまざまな部位別に提供する業態の開発を進めているほか、消費者のニーズに合った業態開発に取り組んでおり、こうした新業態を展開することで収益力を高めていくという。

一方、既存店については踏み込んだ見直しを行い、スクラップ&ビルドを進めており、7月から9月までの3カ月間に、不採算店51店舗を追加で閉店する計画だ。

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国産食材100%のチキンバーガー

「TORIKI BURGER」の店内(ニュースリリースより)

鳥貴族ホールディングスが8月にオープンする「TORIKI BURGER」はチキンや野菜の生鮮食材をはじめ、バンズに用いる小麦なども全て国産食材を用いる。ソースなどの加工食品も最終加工はすべて日本国内で行うという。

1号店は、三つの路線が接続するターミナル駅である大井町駅前(東京都品川区)にオープンする。店内は白色と木を基調にしており、ところどころに黄色を配することで、楽しくわくわくする空間を演出する。2024年7月期までに東京23区内を中心に10~20店を出店する予定だ。

ワタミが展開している「焼肉の和民」は高品質な焼肉をリーズナブルな価格で提供することを目標に掲げており、同社独自のブランド和牛「和民和牛」を用いる。

すでに1号店を大鳥居駅前(東京都大田区)に開店しており、不振の居酒屋業態からの転換を急ピッチで進めている。

文:M&A Online編集部

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