とはいえ中部電にとってJERAによる東電との火力発電事業の統合が吉と出るか凶と出るかは、まだまだ不透明だ。自前の燃料調達によるコスト削減も、JERAが情報力や交渉力で大手商社に勝るという前提なしには実現しない。
JERAは燃料調達や輸送のほか海外での火力発電事業に取り組んでいるが、そもそも「地球温暖化の元凶」ともいわれる火力発電の将来性が危うい。同社は2018年3月に、2025年度の純利益見通しを従来の2200億円から2000億円へ引き下げている...
ミライトHDはNTT向けを中心とする通信工事業界3強の一角を占める。コムシスHD、協和エクシオに続く3番手だが、M&Aに関しては互角だ。M&Aを積極活用し、新エネや電気・空調設備、アジア市場など新事業領域を拡大してきた。
高松コンストラクショングループは関西発祥の中堅ゼネコン。2017年には協和銀行(現・りそな銀行)出身の吉武宣彦が社長に就任、翌年には中核企業の高松建設でオーナー一族の社長が就任するなど新体制づくりが進む。成長戦略の要は企業買収・合併(M&A)だ。
アルプス電気は傘下のアルパインと2019年1月に経営統合する。当初予定より期日を3カ月前倒しする。グループ内再編とはいえ、電子部品と車載情報機器を主力とする上場企業同士の大型M&A。新体制への移行でグループ売上高1兆円の実現に弾みがつくか。