増収増益も値下げに懸念

 生活雑貨や衣料品ショップの「無印良品」を展開する良品計画<7453>の業績が好調だ。2018年1月10日に発表した2018年2月期第3四半期(2017年3~11月期)の連結決算によると、営業収益2799億5100万円(前年同期比13.3%増)、営業利益335億3800万円(同13.1%増)、経常利益344億5300万円(同18.4%増)、純利益232億7100万円(同16.4%増)と、国内消費が盛り上がらないなかで2ケタ成長を達成している。

 とはいえ、手放しでは喜べない。2017年には国内消費者の節約志向に対応するため、家具や衣料品などを値下げしているからだ。さらに2018年1月からは、文房具や家具などの生活雑貨や衣料品、食品など約2500品目を順次値下げする。具体的には人気のあるベッドはシングルサイズのマットレスと脚のセット価格を、従来の3万5000円から2万9900円に14.5%も値引きするという。

 良品計画は「海外出店が増えて販売規模が拡大しているため、仕入れ価格は下がった。値下げする環境が整い業績も好調なので、消費者に利益を還元して来店客数を増やしたい」と、値下げ品目数で過去最大となる大型値下げに期待をかける。

 確かに値下げは販売増の「即効薬」ではある。事実、2017年春夏向け商品を約200品目値下げしたところ、同年3~8月で国内の直営既存店売上高は対前年同期比で7.9%増加し、来店客数や客単価も伸びたという。ただ、長期的には安さに慣れた消費者に飽きられる恐れがあり、同業他社も値下げに追随して泥沼の価格競争にはまりかねない「劇薬」でもある。