新型コロナウイルスの感染拡大が3月中に予定される株主総会の開催にも影響を及ぼしつつある。

ハウスフリーダム、施設休館で会場を変更

新築戸建住宅の分譲を手がけるハウスフリーダム(福証Qボード)は4日、3月16日に開く株主総会の会場を変更すると発表した。会場に予定していた施設が新型コロナ対策として休館となったためで、急きょ「会場変更の通知」を株主に発送することになった。

また同日、ITコンサルティング業務のフューチャー(東証1部)、経済情報サービスのユーザベース(東証マザーズ)はアルコール消毒液の設置や運営スタッフのマスク着用などを内容とする株主総会当日の対応を発表した。

3月に株主総会を開くのは大部分が12月期決算会社で、上場企業では全国で約410社を数える。開催日は3月最終週に集中するが、それまでに新型コロナウイルスをめぐる状況に収束の見通しが立たないようであれば、総会延期の事態も考えられる。

大阪府松原市に本社を置くハウスフリーダムは市内の多目的施設「ゆめニティプラザ」内で株主総会を3月16日に予定していた。ところが、3月2日から20日までの休館が決まったことから、会場変更を余儀なくされた。同社は市内の別の場所に会場を手当てした。新型コロナに端を発した株主総会の会場変更は今回の局面で初のケースとみられる。

出席者全員に受付で検温・手指の消毒を実施

フューチャーは25日、ユーザベースは26日に都内で予定通り株主総会を開く。

フューチャーが4日発表した「対応」によると、総会出席者に対して当日、入口で消毒液での消毒やマスクの着用をお願いする場合がある、運営スタッフのマスク着用、当日提供の飲み物はペットボトルの水のみとする、としている。フューチャーは例年、総会後に実施していた経営近況報告会と出席株主への土産を今回取りやめる。

ユーザベースは出席株主の全員に会場受付で検温・手指のアルコール消毒を実施する。会場でのマスク着用は任意とするものの、咳・くしゃみなどの症状がある場合には原因に関係なく、マスク着用を要請する。

通常の会社では事業年度の末日を基準日とすることを定款で定め、その基準日から3カ月以内に株主総会を開催する。12月期決算会社であれば、翌年の3月中下旬に開かれるパターンが大部分だ。

“有事”を受け、法務省が「開催について」公表

もちろん、当初予定していた時期に株主総会を開催することができない状況が生じている場合には、その状況が解消された時点での開催が認められている(議決権行使のための基準日は新たに設定)。

新型コロナウイルス感染拡大という“有事”を受け、法務省は「定時株主総会の開催について」と題し、考え方を公表している。過去には、2011年の東日本大震災のケースがあてはまる。

◎3月:主な会社の株主総会日程 (HDはホールディングス)

19日 JT
24日 ブリヂストン、DMG森精機
25日 アサヒグループHD、資生堂、花王、ユニ・チャーム、ロイヤルHD
26日 昭和電工、DIC、LINE、コカ・コーラボトラーズジャパンHD、藤田観光、ペッパーフードサービス
27日 キヤノン、AGC、キリンHD、山崎製パン、電通、楽天、すかいらーくHD、ホットランド

文:M&A Online編集部