新型コロナウイルスがゴルフ場経営にも影響を与え始めた。国内女子ゴルフツアーの2020年シーズン開幕戦が中止となったのをはじめ、一般プレーヤ-のコンペ中止や予約のキャンセルなども目立ってきた。 

ゴルフ場側も感染予防や拡散防止のため、従業員の体調管理やマスクの使用、レストラン、浴場などでの消毒といった対策を打ち出しているほか、無料でキャンセルに応じるゴルフ場も出てきた。 

本来、屋外の広々としたコース上で数人がプレーするゴルフは、ウイルス感染の危険性は低い。レストランや浴場でもプレーの進行に合わせた時間差での利用となるため、混雑することはないが、それでも心配ならこれら施設を利用しないスループレーを選択することもできる。 

ゴルフ人口の減少やゴルファーの高齢化など厳しい経営状況の中、新型コロナウイルスという荒波が押し寄せているゴルフ場だが、どのような対策で乗り切ろうとしているのか。 

スループレー枠を増やすのも一考に値    

全国142カ所のゴルフ場を運営するPGMは2月末から新型コロナウイルスの感染予防と拡散防止のための対策を打ち出した。クラブハウス入口にアルコール消毒液を設置したほか、ゴルフ場利用者に手洗いやうがい、咳エチケットなどを徹底し、体調がすぐれない場合は申し出るよう求めている。 

PGMではゴルフレッスンやシミュレーションゴルフなどが楽しめるPGMゴルフアカデミー銀座(東京都中央区)での飲食サービスの提供を中止した。屋内施設のため利用者と従業員の安全を考慮した措置で、提供中止期間は「当面の間」としている。 

全国133のゴルフ場と27のゴルフ練習場を運営するアコーディア・ゴルフグループでは、従業員の体調管理の徹底に加え、フロント周り、ドアノブ、精算機、カート、レストランや浴場設備内などの消毒の強化に取り組む。 

手で触れる設備や機器を消毒することで感染拡大を防ぐのが目的で、今後も保健行政機関と緊密に連携し、感染防止策を講じていくという。 

さらにウッドフレンズ森林公園ゴルフ場(愛知県尾張旭市)では2月28日から3月15日まで、緊急対応期間としてゴルフ場館内、フロント、レストラン、ロッカー、風呂、カートなどの消毒を徹底するとともに、この期間は無料でキャンセルに応じる。 

新型コロナウイルス感染対策として航空会社が無料でキャンセルを受け付けるのと同様の措置で、今後こうした対策を打ち出すゴルフ場は増えそうだ。このほかにもホームページで、従業員のマスク着用や、消毒液の設置、手洗いの要請などを掲載しているゴルフ場は数多くある。 

新型コロナウイルスに感染する可能性のある濃厚接触者とは、患者との同居人や医療関係者のほかに、患者に手で触れた者や、およそ2メートル以内の距離で必要な感染予防策なしで、患者と接触があった者などを指す。 

ゴルフ場ではこうした環境にさらされるケースは多くはないが、よりリスクを下げるためには、レストランや浴場を利用しないスループレーが有効と思われる。ゴルフ場が新型コロナウイルス対策としてスループレー枠を増やすのも一考に値しそうだ。

文:M&A Online編集部