新型コロナウイルス感染予防策として小学校、中学校、高等学校、特別支援学校などの多くが休校となる中、自宅で退屈している子供たち向けに、教育関連企業が相次いで教育ソフトや英会話レッスン、デジタル教材などの無償提供に乗り出した。

長時間外で遊ぶことが躊躇される子供たちに自宅で楽しく学習してもらいたいとの思いから無償提供に踏み切ったもので、学習の遅れを心配する保護者の不安を取り除く効果も見込める。

無料サービスを利用した子供たちの中から、有料ユーザーが生まれる可能性もあり、無償提供を打ち出す企業は今後も増えそうだ。

小学館やヤマハなど大手が参入

小学館(東京都千代田区)と、学校法人創志学園クラーク記念国際高等学校(北海道深川市)は家庭学習に活用できるスマホ、タブレット教材を、3月9日から4月中旬頃まで無償開放する。

提供するのはクラーク記念国際高等学校が開発した「基礎力ステップアップコンテンツ(SUC)」で、自分の弱点(理解していない部分や不得意な部分)をチェックできるほか、先生が生徒の進捗状況や成績により、一人ひとりの学習内容を考えることができる。

中学生が主な対象で、教科は漢字(小学1年生-高校卒業レベル)、算数、数学、アルファベット練習、英語(単語、文法)で構成されている。

オンライン英会話アプリを展開するネイティブキャンプ(東京都渋谷区)は3月5日から3月31日まで全国の小中高生、特別支援学校の児童、生徒、学生を対象に英会話レッスンを無償提供する。 

自宅で英語学習を継続してもらい休校中の学習への不安を軽減するのが狙いで、アプリから優待コードを使って登録すれば、平日の9時から17時までオンライン英会話レッスンを受講できる。

ヤマハ<7951>は、3月6日から4月5日まで小学校向けデジタル音楽教材「ソプラノリコーダー授業」と中学校向けデジタル音楽教材「アルトリコーダー授業」の一部を無料で公開する。

解説動画とデジタル教材ならではの練習機能で、演奏を楽しく効果的に身につけることができるという。ユーザー登録は不要で、教材無料公開ページにアクセスし、利用する教材を選択するだけで、小学生や中学生だけでなく教員や指導者、保護者らだれでも利用可能。

幼児向けも無償に

このほか一部幼稚園の臨時休園、習い事教室の休業などに対応して、ベネッセコーポレーション(岡山市)は、3月6日に幼児を対象にした特設サイト「しまじろうといっしょ!webちゃれんじ園」を新規開設し、親子に役立つ情報やコンテンツの無料配信を始めた。

体を動かしてストレス解消になる「ダンス」、習い事として人気の高い「英語」、気軽に親子で楽しめる「親子遊び」など、しまじろうと一緒に楽しめるコンテンツをそろえており「こどもちゃれんじ」の会員に限らず、だれでも無料で視聴できる。ベネッセでは今後の動向により、さらに他コンテンツの無償提供も検討していくという。

新型コロナウイルスの感染拡大はいまだに続いており、休校となった子供たちが外でのびのびと遊び回れる日が訪れるのはもう少し先になりそう。これに伴って企業による無償サービスのメニューも拡大しそうだ。

文:M&A Online編集部