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アップルのARM転換、「本当の狙い」は法人市場への本格参入か

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Linuxを制する者が法人需要を制す

もう一つ、注目すべきなのは「Linux」だ。アップルは6月23日に開いた世界開発者会議「WWDC2020」で、Apple Siliconを搭載したMacの仮想環境においてLinuxOSが稼働する動画を公開した。ネット上では「Linuxが動くなら、ひょっとしてウィンドウズも動く?」と盛り上がっているが、もしもそうならウィンドウズを動かしてみせただろう。アップルの狙いは、そのものズバリ「MacシリーズでLinuxを動かす」ことなのだ。

なぜLinuxなのか?実は大型コンピューターの世界においては、OSの主役は10年以上前からLinuxへ移っている。2017年にスーパーコンピューターの処理速度を競う「TOP500」の全機種がLinux機になった。サーバでもLinuxが圧倒的に強く、ウィンドウズはデータの入出力端末用OSになりつつある。

こうした状況を受けて、マイクロソフトはウィンドウズ上でLinuxアプリケーションを動作させる「WSL(Windows Subsystem for Linux)」を提供するなど、法人需要を獲得するためにLinuxとの親和性を高めようとしている。ビジネスコンピューターの世界では「Linux争奪戦」が起こっているのだ。

Linuxを動かすのに有利なCPUは、インテルよりもARMだ。奇しくもアップルがARM転換を発表したその日に、理化学研究所と富士通<6702>が開発したARMアーキテクチャーのCPUを搭載した「富岳」が、インテルや同社互換で知られる米AMD製のCPU搭載機を押さえて「TOP500」の首位に立った。

法人市場で主流となっているLinuxが高速で動き、しかも省電力性が高いApple Siliconを搭載することにより、Macシリーズはビジネスコンピューターとして「生まれ変わる」ことになりそうだ。

文:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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