ダスキン<4665>は、いちごホールディングス(仙台市)と同社子会社のストロベリーコーンズ(同)が展開する宅配ピザ事業を譲り受け、食品の宅配事業に乗り出す。

全売上高の20%ほどを占めるフード事業で「ミスタードーナツ」に次ぐ、収益の柱の育成を課題に掲げていたところに、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う生活様式の変化が加わり、食の宅配事業がフード業界で競争を勝ち抜くうえで不可欠と判断した。

ダスキンの2021年3月期は、新型コロナウイルスの影響で赤字に転落する見通しだ。同社がホームページで公開している2007年3月期以降の決算短信を見る限り、赤字転落はこれが初めて。宅配ピザはどこまで業績回復に貢献できるか。ドーナツとピザのコラボから目が離せない。

経営資源を積極投入

譲り受ける事業はピザ生地の製造販売、直営店運営、フランチャイズ店管理などで、2019年3月期の売上高は34億5200万円だった。同社ではこれら事業に「経営資源を積極的に投入する」としており、長年培ってきた商品開発やフランチャイズ事業展開のノウハウをフルに活用する。

もともとダスキンは2016年にストロベリーコーンズと業務提携し、ストロベリーコーンズの「ナポリの窯」商品(ピザなど)をミスタードーナツ13店舗で販売してきた。

東京・銀座の店舗

今回の事業譲受の目的に同商品の販売加速も挙げており、宅配事業の立ち上げに加え同商品を取り扱うミスタードーナツ店の増加なども予想される。7月中に新会社を設立し、11月に事業を譲り受ける計画だ。

ダスキンの2021年3月期の売上高は、新型コロナウイルスの影響による来店客数の減少や、飲食店の休業に伴う商品のレンタルや清掃、害虫駆除などの減収により、前年度比8.3%減の1459億円を見込む。

一方、損益の方は新型コロナウイルス対策として、カフェテリア形式全店舗のショーケースの扉設置や、新型コロナウイルスで落ち込んだ売り上げの回復のための広告販促費30億円の計上などから、営業損益は16億6000万円、経常損益は5億1000万円、当期損益は21億8000万円のいずれも赤字に転落する。

【ダスキンの業績推移】単位:億円

  2017年3月 2018年3月期 2019年3月期 2020年3月期 2021年3月期
売上高 1618.8 1610.31 1586.99 1591.02 1459
営業利益 60.69 75.57 79.54 65.77 △16.6
経常利益 75.54 89.78 100.11 79.29 △5.1
当期利益 43.18 53.24 59.84 55.91 △21.8