ラーメン専門店「一刻魁堂」や、麻婆豆腐と炒飯の専門店「ロンフーダイニング」などを運営するJBイレブン<3066>は2020年7月から、全92店中収益の改善が見込めない6店ほどを順次閉店する。 

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い外食産業が厳しい環境に晒されていることから経営の合理化を進めるのがその理由だ。 

同社は2018年6月に策定した2021年3月期を最終年度とする中期経営計画でM&Aの積極化を、2019年5月に見直した2022年3月期を最終年度とする中期経営計画ではスクラップアンドビルドの加速を基本戦略として掲げた。 

この戦略に沿って2018年、2019年にそれぞれ1社ずつ企業買収を実施しており、今回の店舗の閉店も、中期経営経計画に沿ったスクラップアンドビルドの一環と受け止めることができる。 

同社は毎年中期経営計画を見直しているが、今年は新型コロナウイルスの影響で未確定要素が多いことから次期中期経営計画の公表時期を延期すると5月に発表した。 

将来公表される中期経営計画では、売上高や利益などの数字目標の下方修正は避けられそうにないが、M&Aやスクラップアンドビルドはコロナ禍の中でも、実現可能な戦略といえそうだ。 

他業態2社を子会社化

JBイレブンは愛知県東浦町でラーメンとお好み焼きなどの店舗サッポロラーメン11番を開店したのがスタート。2003年に麻婆豆腐と炒飯の専門店の龍虎厨房(ロンフーキッチン)と、ラーメン専門店一刻堂(現一刻魁堂)を出店し、現在の体制を整え事業を拡大してきた。 

2018年6月に公表した中期経営計画では「周辺事業や新たな業態への事業領域の拡大」を基本戦略として掲げ、この戦略に沿って2018年7月に東京都内と埼玉県内で「珈琲所コメダ珈琲店」4店舗を運営しているハートフルワークを子会社化。 

さらに2019年9月には名古屋市内で、あんかけスパゲッティとハンバーグを中心としたレストラン「ドン・キホーテ」3店舗を運営しているハットリフーズを子会社化した。

JBイレブンの沿革と主なM&A
1971 愛知県東浦町でラーメンとお好み焼きなどのサッポロラーメン11番を開店
1981 愛知県大府市に十一番を設立
1986 イレブンを設立
1994 JBイレブンに社名を変更
2003 グルメ杵屋の資本参加を受け入れ 
2003 麻婆豆腐と炒飯の専門店の龍虎厨房(ロンフーキッチン)を出店
2003 郊外型の大型ラーメン専門店の一刻堂を出店
2005 グルメ杵屋と資本業務提携
2005龍虎厨房(ロンフーキッチン)の店名を龍虎餐房(ロンフーダイニング)に変更
2005 一刻堂の店名を一刻魁堂に変更
2006 名古屋証券取引所セントレックスに株式を上場
2010 グルメ杵屋から中華レストラン阿詩瑪石(アーシーマーシー)6店舗を譲り受け
2010 元気寿司と業務提携
2012 名古屋証券取引所市場第二部に株式を上場
2018 「珈琲所コメダ珈琲店」4店舗を運営するハートフルワークを子会社化
2019 レストランの「ドン・キホーテ」3店舗を運営するハットリフーズを子会社化