日産は本当に「三菱自動車との資本提携を維持」するのか?

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日産・三菱自の資本提携にシナジーなし

プラットフォーム(車台)の共用化とパワートレインの共通化も「販売台数が自社より多い」か「技術水準が自社より高い」のいずれかを満たす相手でなければ、新車開発の自由度が大幅に制約されるためにかえって足を引っ張ることになる。

日産にとって三菱自動車はいずれの条件も満たさない。1990年代後半以降、日米欧自動車メーカーの間でプラットフォーム共用化やパワートレインの共通化が進んでいるが、両方の条件を満たした場合ですら成功事例はほとんどない。

現在の日産にとって三菱自動車との資本提携はシナジー(相乗)効果がほとんど期待できず、「憎きカルロス・ゴーン前会長が勝手に決めた話」に過ぎない。

一方、三菱自動車にとっても目に見える成果はなく、ゴーン前会長とのトップ交渉で資本提携を決めた益子修前会長も8月に亡くなった。三菱自動車の経営支援どころではない赤字企業の日産との資本提携にしがみつく必然性もなく、引き留める有力者もいないとなれば資本関係の解消は時間の問題だろう。

三菱自動車にとっても日産と資本提携するメリットは小さい(5月の新アライアンステレビ会見で、日産ホームページより)

とはいえ、日産が所有する三菱自動車株の引取先がない。トヨタ自動車<7203>やホンダ<7267>は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の経済危機を受けて急降下した業績が回復しつつあるとはいえ、国内乗用車メーカーを傘下に入れるメリットがない。

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