新「出光」誕生で、石油業界は3グループに集約

石油業界の再編は出光興産と昭和シェル石油の経営統合で区切りとなる。1980年代には15社前後がひしめいていたが、現在ではJXTGホールディングス、出光、コスモエネルギーホールディングスの3グループに集約された。統合後の出光は売上高5兆円となり、業界首位のJXTGホールディングス(10兆円)を追撃する。

出光興産本社(東京・丸の内)

出光は昭和シェルを完全子会社(株式交換)とする親子の形で統合したが、注目されるのが次の一手だ。両社は3月に昭和シェルの全事業を出光に承継させる会社分割について具体的な検討を始めると発表した。出光本体が昭和シェルのすべての事業を7月にも取り込む予定。実質的な吸収合併といえる。

JXTGはかつての日本石油、共同石油、ゼネラル石油など9社を母体とする。昭和シェルは1985年に昭和石油とシェル石油が合併して発足。出光はこれまで合併などと無縁で、“自主独立”路線を歩んできたが、昭和シェルとの統合を踏み台にグローバル競争時代を勝ち抜く構えだ。

東京電力HDと中部電力は1日付で、火力発電事業を両社の折半出資会社「JERA」(東京都中央区)に移管した。大手電力が中核の火力発電事業を統合するのは初めて。

JERAは2015年に設立し、これまで燃料調達や海外火力発電事業を統合してきた。“本命”だった今回の事業統合で出力は合計6700万キロワットと国内火力の半分を占める。今後、送配電事業や原子力事業の統合に発展する可能性もある。

文:M&A Online編集部