仮想通貨業界がまた一歩安定化に向けて歩を進めた。 

近づく仮想通貨先進国

金融庁は2018年10月24日に、仮想通貨交換業の登録に関する審査のプロセスや審査項目などを公表するとともに、業界団体である仮想通貨交換業協会を認定資金決済事業者協会として認定した。 

審査項目などの公表により審査の透明性が高まるとともに、認定資金決済事業者協会の認定に伴い、自主規制業務が始まった。こうした取り組みにより、仮想通貨業界が安定化することになり、日本が目指す仮想通貨先進国の実現が近づく。 

ただ、登録業者の中には業務改善命令を受けている企業が少なくなく、こうした企業を対象にした大手によるM&Aもまだしばらくは続きそうだ。 

審査の透明性高める

金融庁は仮想通貨交換業への新規参入を希望する事業者が多いことから、各事業者が登録の可能性を判断できるように「登録審査のプロセスをより明確化し、その透明性を高めていくことが重要」と判断。 

今回「仮想通貨交換業者の登録審査プロセス」「仮想通貨交換業者の登録審査に係る質問票」「仮想通貨交換業者の登録審査における主な論点等」の3つの資料を公表した。

仮想通貨交換業者の登録審査プロセスでは、役員ヒアリング、書面審査、訪問審査の3つの段階を経ることを明示した。

「仮想通貨交換業者の登録審査に係る質問票」は、83ページからなる膨大な内容で、質問はリスク管理、経営管理、法令順守、不祥事件への対応、利用者保護措置、利用者情報管理など20項目を超える。

「仮想通貨交換業者の登録審査における主な論点等」は、質問票の中で問題事例となる項目を中心にまとめたもので、審査が長期化する要因として、申請関係書類に無回答だったり、内容に矛盾があることなどを明らかにしている。

 自主規制業務を開始

一方、日本仮想通貨交換業協会は認定資金決済事業者協会の認定に伴い、自主規制業務を開始した。 

日本仮想通貨交換業協会が公表していた「仮想通貨交換業に関する自主規制の概要について」では、仮想通貨の取扱いに関する規則や、利用者財産の管理に関する規則など12の規制項目がある。 

仮想通貨の取扱いに関する規則では「新規の仮想通貨を取扱う場合、会員による内部審査を行った上、当協会への事前届出を必要とし、当協会が異議を述べた場合は取扱い不可とする」としている。

また、利用者財産の管理に関する規則では「分別管理部門の設置、教育研修・業務指導、受払担当者と照合担当者の兼務禁止、事故・不正等の防止のため各担当者の定期的な交代等の措置」を求めている。

文:M&A Online編集部