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財務デューデリジェンスにAI導入は進むのか?

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人工知能(AI)を導入して膨大な業務量を要するM&A実務の効率化が進みつつある。法務実務ではAIの画像認識処理技術を活用し、大量の契約書を読み込み、重要または異常な契約条項を発見する技術が米国などで実用化されている。バリュエーション(企業価値評価)業務でも、経営者が経営計画と業種を示すことにより、AIが瞬時に妥当な企業価値を算定する試みがドイツなどで行われている。

その一方で、財務デューデリジェンスはAIの適用事例がまだ見られない業務分野だ。財務デューデリはAIを導入する必要性に乏しいのだろうか。

M&A実務の効率化にAI活用、BIG4が開発競争

もちろん、答えはノー。もっとも、財務デューデリは実務家の間でも、労多く益なしの業務であると言われる側面があり、改善の余地が大きい。

現在、世界4大監査法人(BIG4)であるDeloitte(デロイト)、PwC(プライスウォーターハウスクーパーズ)、EY(アーンスト・アンド・ヤング)、KPMGはAIを用いて財務諸表監査業務を効率化するための開発競争にしのぎを削っている。

実務家の間では、監査業務と財務デューデリの実務上の手続きの類似性がたびたび指摘される。その理由は、いずれの手続きにおいても結果として計上される数値の検証を行う必要性があるため。

では、BIG4で行われている監査業務の改革(監査イノベーション)の影響が、財務デューデリにどのように波及していくのか。

BIG4のAI監査の開発状況のうち、財務デューデリと業務内容が近似すると思われる重要な事柄に関し、公開情報を検証してみたい。ここでは、一例として仕訳テストにAIを活用する場合を取り上げる。

仕訳テストとは、対象企業(被監査会社)の仕訳データから、監査人自らがエクセルなど(主にピボットテーブル)を用いて通常のパターンではない取引を抽出し、仕訳内容を検証する手続きのことをいう。補助元帳や外部システムのデータといったより広範囲かつ膨大なデータを活用することで、不正リスクに対しより効果の高い監査をすることを目的として行われる。

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