鳴り物入りの大型M&Aがご破算となるケースが相次いでいる。2月に入り、ソフトバンクグループが半導体設計子会社の英アームの米半導体大手エヌビディアへの売却を断念したのに続き、国内では地銀のフィデアホールディングス(HD)と東北銀行による経営統合が白紙に戻ることになった。最近3年でみても、いったん合意しながらM&Aが中止となる案件は大小合わせて25件(適時開示ベース)を超える。
ソフトバンクGがアームを買収したのは2016年...
2022年1月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比10件増の64件となり、1月として過去10年で2020年(74件)に次ぐ2番目の高水準だった。前年1月は新型コロナウイルス感染拡大を受けた2回目の緊急事態宣言と重なり、20件の大幅減となったが、コロナ3年目の今年は好調な出足を見せた。
2021年10月のM&A件数は70件で前年同月と同数だった。10月として過去10年で3番目の高水準。1~10月の累計は前年同期を37件上回る727件で、このままのペースでいけば、年間件数はリーマン・ショック後の最高となる公算が大きい。
2021年上半期(1-6月期)の日本関連M&A公表案件は10.1兆円と前年同期から40.5%増加し、1-6月期ベースでは1980年の集計開始以来3度目の10兆円超えとなった。一方で、全体の案件数は2251件と、前年同期比では5.9%減少となった。
2021年第1四半期(1-3月期)の日本関連M&A公表案件は4兆円と2018年以降の減少傾向からプラスに転じた。全体の案件数は1033件と、1-3月期ベースで1000件を突破するのは1980年の集計開始以来、3度目となった。