2021年第2四半期 TOBプレミアム分析レポート

alt

1.2021年第2四半期のTOB総評

2021年第2四半期(2Q、4-6月)のTOB(株式公開買い付け)件数は14件で、前年同期比55.5%増。一方、買付総額は2960億9400万円の同22.4%減となった。これは前第2四半期にソニーが上場金融子会社であるソニーフィナンシャルホールディングスにTOBを実施して約3215億円で完全子会社化するなど、大型案件があった反動減による。

2-1.TOB件数の推移

2QのTOB件数は、2Qとしては2010年以降の12年間で最多に。上半期累計(1-6月)では38件と2013年の36件を上回り、この12年間では最多になった。上半期だけで、昨年の第3四半期までの累計(2020年1-9月)件数を上回っている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大にもかかわらず、TOB件数は好調に推移しているようだ。

◆1 TOB件数の推移(届出ベース、公開買付開始日が2021年4月1日~6月30日 非上場および不成立案件含む)

TOB件数の推移
M&A Online編集部作成

2-2.TOB成否の推移

2QのTOB不成立は2件で、全体の14.2%だった。不成立は4月7日に発表した米投資会社のスターウッド・キャピタル・グループが国内不動産投資信託(REIT)のインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人<3298>の全発行済み投資口の取得を目的に実施したTOBと、同28日に発表したシンガポール投資会社のアスリード・キャピタルが石油販売会社の富士興産<5009>を子会社化するために実施したTOB。上半期累計の不成立は6件で、2015年以降の7年間では2020年通年(1-12月)と並ぶ最高件数に並んだ。

◆2 TOB成否の推移(届出ベース、非上場および不成立案件含む)

TOBの成否
M&A Online編集部作成

2-3.MBO件数の推移

2QのMBO件数は4件。上半期累計では11件と、ここ7年間で2020年通年と並ぶ最高となっている。非上場化を目的としたMBOは2019年以来、増加を続けている。

◆3 MBO件数の推移(届出ベース、非上場および不成立案件含む)

MBO件数の推移
M&A Online編集部作成

2-4.敵対的TOBの件数推移

2Qの敵対的TOBは2件。上半期だけで5件と、ここ7年間で2020年通年と並ぶ最高となっている。「日本の企業風土に合わない」と言われてきた敵対的TOBだが、2017年から5年連続の増加となりそうだ。

◆4 敵対的TOBの件数推移(届出ベース、非上場および不成立案件含む)

敵対的TOBの成否
M&A Online編集部作成

NEXT STORY

オーケーが関西スーパーを買収の意向、H2Oとの統合撤回なら

オーケーが関西スーパーを買収の意向、H2Oとの統合撤回なら

2021/09/03

首都圏を地盤とするディスカウントスーパーのオーケー(神奈川県横浜市)は3日、関西スーパーマーケットが決めたエイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)傘下企業との経営統合について、同案を諮る臨時株主総会で反対票を投じると表明した。

アクセスランキング

【総合】よく読まれている記事ベスト5