ウエルシアホールディングス(HD)<3141>は、ドラッグストアチェーンを運営する持株会社である。中核企業の「ウエルシア薬局」が北海道、四国、九州・沖縄を除く全国に1723店舗展開するほか、京都府で58店舗を出店する「ダックス」や、青森・秋田・岩手で93店舗を展開する「ハッピー・ドラッグ」「ハッピー調剤薬局」などを傘下に抱える。

2016年度に売上高がマツモトキヨシホールディングス(HD)<3088>を抜き、国内ドラッグストア業界トップとなった。マツモトキヨシHDの首位陥落は実に22年ぶりである。ウエルシアHDが国内トップとなった原動力はM&Aだ。

源流は「イオングループ」と「マツモトキヨシグループ」

ウエルシアHDの源流は2008年9月1日にハピコム(旧 イオン・ウエルシア・ストアーズ)のメンバーであるウエルシア関東(現 ウエルシア薬局)とマツモトキヨシグループだった高田薬局との共同出資により設立されたグローウェルホールディングス(HD)だ。後に大手量販店のイオン<8267>の子会社となるウエルシアHDだが、創業時からイオンとは深い関係があった。

ウエルシアHDの大株主
株主名称 保有株式割合(%)
イオン(株) 50.54
チェースマンハッタンバンク385036 3.15
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 3.07
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 2.64
ノーザントラストカンパニー(AVFC)リフィデリティファンズ 2.06
(株)ツルハ 1.60
ウエルシアホールディングス従業員持株会 1.56
ステート・ストリート・バンク&トラスト505224 1.17
SSBTC CLIENT OMNIBUS ACCOUNT 1.10
池野隆光 1.00

同社は前身のグローウェル時代からM&Aに取り組んでいる。これは当時すでに全国でドラッグストアの出店競争が激しくなり、店舗数の少ないローカルチェーンが大手に吸収されるケースが増えていたため。2008年11月に子会社のウエルシア関東を通じて、茨城県を中心にドラッグストア事業や調剤事業、介護事業を手がける寺島薬局をTOB株式公開買い付け)により子会社化した。

寺島薬局は当時121店舗を展開しており、子会社化により関東圏のドミナント化の促進と新たな地域への出店の足がかりを狙った。加えてスケールメリットやシナジー効果、介護事業への新展開による企業価値の向上にも期待した。

2010年3 月に関西のドラッグストア、イレブン(大阪府堺市。売上高181億円、営業利益1億7500万円、純資産30億4000万円)を株式交換により子会社化した。イレブンは大阪泉北・堺地区を中心にグループ全体で58店舗を展開していた。イレブンを子会社とすることで、これまで進出していなかった関西地区での地位確立を狙った。

2012年9月には北陸のドラッグストア、ドラッグフジイ(富山県高岡市。売上高35億8000万円、営業利益1700万円、純資産4億100万円)を株式交換により子会社化している。ドラッグフジイは調剤薬局部門を持ち、富山県を中心に地域密着型ドラッグストア45店舗を出店していた。ドラッグフジイは子会社化と同時に、ウエルシア関東と合併。介護や地域医療を意識した調剤併設型ドラッグストアづくりを進めた。